●インタビュー前半
藤原:活動は、いつ、どんな経緯からスタートしたのですか?
久保さん(以下、久保・敬称略):『日韓親善奉仕会』を設立して以来10年にわたって、営利を目的としない奉仕活動を実施してきました。国際化の進展と共に、グローバリゼーションの時代を迎え、より開かれた住みよい地域社会を築くために、国籍を問わず、多くの人々の参加する文化芸能開催、高齢者、障害者などに対する慰安奉仕活動、スポーツ、文化教室の開催、人権擁護活動などを積極的に行っています。
藤原:具体的には、どういう活動をされているのですか?
久保:日常生活の悩みや苦しみなどに関する相談・支援事業、異文化交流・親善に対する事業、奉仕施設等に対する支援事業などを行っています。その中でも作曲家の浅野博司(あさの ひろし)先生がプロデュースをし、生野区民センターのホールで、年1回『国際文化交流会』を実施。在日外国人の高齢者を無料で200 人程ご招待しています。ホールは600 人ぐらい収容できるので、あとの400 人については、一般の方々に有料で、1000円から1500円程度で入場して頂き、それを活動資金に充てています。開催時期は10月後半です。
藤原:この年に一度の、10月のイベントが一番大きいイベントになるのですか?
久保:はい。
藤原:その他にはどんな活動をされているのでしょう。
久保:『韓国国学協会済州道(チェジュド)支会』と、私どもNPO法人『国際友好促進会』が交流活動を協力していくことを決め、調印式を行いました。
藤原:ご縁があって、行き来とかもあるのですか?
久保:今年初めて、私どもが4月にチェジュ島の方で公演活動をさせて頂き、10月にはこちらでチェジュ島の民族舞踊等の公演を開催して頂くことになっています。
●スタジオ
藤原:お話にもありましたように、今年の4月に調印式を結んだチェジュ島に行かれました。行ったメンバーは、例えば日本の伝統芸能であります日本舞踊『はなふさ』、韓国舞踊の呂英華(ヨ・ヨンファ)さんなどさまざまです。呂英華さんは、特に関西で活躍されている方です。大変盛り上がり、大好評に終わったそうで、今年の10月にチェジュ島の方から、お返しの公演で来日されるそうです。10月3日、上本町六丁目にあります大阪国際交流センターで『日韓文化交流合同公演会』として開催されます。韓国からは人間国宝の舞踊の方も来て頂けるということで、楽しみですね。来日してもらうのは第1回目ということですが、できたら年に1回のペースで開催していきたいとおっしゃっていました。なお、料金は、前売り、当日とも3000円を予定されています。
●インタビュー後半
藤原:国際交流という視点から、大阪の良さを挙げるとすれば、どんな点だとお思いですか?
久保:とくに生野区は在日コリアンの方々が多く、昔、日本への反発心が強かった時と比べると、最近は日本人と仲良く暮らしておられます。とくに1世の方々は、戦争中に迫害を受けた体験は、もう、あまり言わなくなられました。在日の方が多く、庶民的なエリアである生野区に象徴されているのが、大阪の姿だと思います。在日の外国人のみなさんが、みんな一緒になって、誰とでも交流できる町が、生野であり大阪であると思います。
●スタジオ
藤原:私がお話を伺った事務所は、本通り商店街にあります。久し振りに鶴橋に行ったのですが、ここは、いつ行っても活気があると思いました。行かれたことありますか。
松本:仕事でも何度かお世話になっていますし、思わず立ち寄りたくなるところですしね。
藤原:そうですよね。
松本:みなさん、親しく話をしてくださいますしね。
藤原:そう、気さくですよね。本当に大阪の代表って感じがしますよね。市場では、韓国の惣菜やキムチを量り売りしていたり、味見させてもらったり、本当に10月3日に大阪国際交流センターで開催されます『日韓文化交流合同公演会』には、ぜひとも行って頂きたいと思います。まだチケットが若干残っているようですから、ぜひともご参加頂きたいと思います。
松本:10月3日、3000円です。
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