トップページindex出演者プロフィール
大阪市コミュニティ協会リンク
ピピッと大発見!
ロゴ トップページへ

毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2006年4月22日(土)放送
大阪にファンの夢をかなえる、市民球団を作ろう!NPO法人 夢球団設立連絡会

今回は、『市民活動プロデューサー協会』の活動を紹介します。ボランティアをはじめ自主的な活動や市民活動に参加している方、また、参加したいと思っている方が増えている一方で、その受け皿がもっとあってもいいのではという声も多くなっています。そうしたなかで、市民活動をプロデュースする人を育てよう、助けようという活動を続けているのが、『市民活動プロデューサー協会』です。世話人の吐山継彦(はやま つぐひこ)さんに伺いました。




●インタビュー前半

藤原:『市民活動プロデューサー協会』の活動が始まった経緯をお聞かせください。
吐山さん(以下、吐山・敬称略):『大阪ボランティア協会』という日本でも有数の民間の市民活動推進機関が、「市民プロデューサー養成講座」を1997年から実施しています。この講座が開設された経緯は、1995年の阪神・淡路大震災にさかのぼります。当時、“ボランティア元年”といわれて、ものすごい数のボランティアが全国から神戸、淡路に集まってきました。ところが、それが半年経ち、1年経つと、どんどん退いていく。それは当然なのですが、大阪ボランティア協会の内部で、ただ単に参加するだけのボランティアではなく、活動自体をつくっていくボランティアが必要ではないかという意見が上がったそうです。そこで、「市民活動仕掛け人講座」というのが考えられました。当時、たまたま企業研修等の企画やプロデュース、新入社員研修といった仕事もしていた私のところに、「これからのボランティアというのは企画力や問題解決力が必要だろう」ということで、相談に来られたわけです。私が「市民活動仕掛け人講座というよりも、市民プロデューサーの方がカッコええで」と言って生まれたのが、「市民プロデューサー養成講座」です。

藤原:市民活動をプロデュースするために、具体的にはどんなことをされるのですか?
吐山:第2セクターの企業と、第1セクターの行政とはまったく手法が違います。第2セクターには、指揮、命令系統があり、トップに社長がいて、社長の言うことは全部聞かないといけない。社長の言うことは部長が聞いて、部長の言うことは課長が聞いてという順番に従った命令系統があるわけです。市民活動はそういうわけにはいかない。だから、徹底的に議論をします。そういう議論をしながらいろんな活動を作っていくところが一番中心的な活動内容になります。

藤原:最初は講座から始め、そこから様々な企画力・コミュニケーション力とかも学んでいくのですか?
吐山:そうです。



●スタジオ

藤原:議論、話し合いを大切にしている「市民プロデューサー養成講座」は、年1回、7年に渡って合計7回開講されてきたんですが、市民活動に関わっている人の間では、“ファシリテーション”というのがブームだそうです。

松本:ファシリテーション?

藤原:その人の持っている力を十分に出させることを“ファシリテーション”というそうです。もっと組織を活発に動かせるよう、もっと創造的な結果を引き出せるようにと願っている人が多く、このファシリテーションが重要なキーになる。こうした内容に関する講座が2回コースで、参加費は2万円。近々6月にあるそうです。実は、吐山さんは本を執筆されているライターで、仕事場でお話を伺ったのですが、天井まで壁一面にいろんな本がありました。読書量も豊富でさまざまな勉強をされている方なので、あらゆる角度からいろんな方向性を引き出してくださると思います。後半部分もお聴きください。



●インタビュー後半

藤原:その他にはどういったものがありますか。
吐山:各市民活動団体は自分たちがやっていることには非常に精通して分かっているのですが、他の様子がどうかとか、企業とどういうふうにネットワークを結べばいいかとか、行政とどうやってうまく手をつないでいったらいいかということが分からない。私たちは、『大阪ボランティア協会』という大阪でも有数の市民活動促進団体が母体なので、そういう情報がいろいろとあるわけです。だから、様々な活動団体に対し、コンサルティングという形で、例えば、助成金をどういうふうにもらったらいいのか等をアドバイスしています。私たちの仲間には中小企業診断士もいますので、専門的なアドバイスができます。各団体もボランティア養成講座とか各種講座を開きたかったりするものですから、講座作りのコンサルティングなども実施しています。

藤原:アドバイスは多岐にわたっているということですか?
吐山:そうですね。



●スタジオ

藤原:市民活動をプロデュースしていくには、三つの要素があるということです。

松本:三つの要素?

藤原:“アイデア”、“ユーモア”、“ネットワーク”の三つです。私たちの生活の中でも同じで、グループワークがすごく大切だということですね。“融合のマジック”と呼んでいらっしゃるのですが、一人のリーダーだけではなく、いろんな人が集まって、みんながそれぞれ意見を言い合い、何か一つのものにしていく。なかなか一つのものにはしにくかったりするけれども、誰かが議論の中で言った言葉に「そういう考えかたもあるな」とひらめいて、「じゃあ、これがいいな、あれがいいな」というふうに大きく広がっていくという形は、市民活動のプロデュースだけに限らず、私たちの生活にも必要なことだと思いました。


出演者写真 世話人 
吐山継彦さん

吐山さんの仕事場には、
壁一面に本が積まれている

組織をもっと活発に動かすために
(ファシリテーション講座)

グループ運営の重要性について
(ファシリテーション講座)

課題や問題点を出し、解決法を探す
(ファシリテーション講座)

アイデア広場では、企画力や
コミュニケーション力を教える

より創造的な結果を導き出せるように
(アイデア広場)



松本:自分たちの専門的な活動はどんどん深めていくことはできますが、意外と他の活動は分からないものですよね。その他の活動のことが分かれば、「あっ、一緒にやっていける」となり、それがネットワーク作りにもつながり、これからの活動の広がりにもつながるわけですからね。

藤原:そうなんです。自分たちの活動のことはみなさん精通してよくご存じなので、一歩退いて見てみる。そういった角度から見てみるというのも新しい発見があるよと、おっしゃっていました。

松本:縦糸と横糸って感じですね。

藤原:うまく合わさるのがいいですよね。『市民活動プロデューサー協会』の活動に興味がある方、また、講座を受けたいという方は、ホームページをご覧ください。 



お問い合わせ/
「市民活動プロデューサー協会」
http://www.jcapa.com




● 取材を終えて、感じたこと
ボランティアを始めたい!と思った時、どの団体に所属しようか迷うことがあるかと思います。市民活動プロデュサー協会の講座では、公共福祉などの社会事業に参加するにあたって、自分にはどんなジャンルが向いているか、今の社会に必要な要素は何か・・・等、奥の深い知識を得ることができそうです。

ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION