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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
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2006年4月8日(土)放送
大阪にファンの夢をかなえる、市民球団を作ろう!NPO法人 夢球団設立連絡会

プロ野球のペナントレースが始まり、王ジャパンのWBC優勝もあり、今年の野球界では例年にない盛り上がりを見せています。今回はそんなプロ野球にかかわりのあるNPO法人『夢球団設立連絡会』の活動を紹介します。大阪に市民球団を創ろうと、旧大阪近鉄バファローズファンを中心とした純粋なプロ野球ファンが集まって活動を続けています。理事長の勝目利治(かつめ としはる)さんに伺いました。

出演者写真



●インタビュー前半

藤原:『夢球団設立連絡会』は、いつごろ、どのような方々が集まって設立されたのですか?
勝目さん(以下、勝目・敬称略):2004年に大阪近鉄とオリックスの球団合併、再編という動きがあり、近鉄球団が消滅しました。大阪ドームに観戦に来ていたプロ野球ファンは、応援するチームがなくなって意気消沈していたのですが、ファン同士が連絡を取り合い、懇親といいますか、飲み会みたいな形で集まっていろいろな話をしていました。そういうレベルの集まりが最初のスタートです。

藤原:野球のファン同士とはいえ、お互いに知り合いばっかりというわけではありませんよね。
勝目:2004年の合併反対の署名活動をそれぞれしていた者同士が、あの方もそういえば活動していたなとか、顔を覚えているなとか。あとは球場で知り合ったりですね。応援のグループは、だいたい決まったところでみな観戦されるので、球場で毎回そこを見ていると、今日も応援に来られているなと分かるようになります。今、会のメンバーになっていらっしゃる方は、そうした方々が多いですね。

藤原:勝目さんも、よく観戦に行かれていたんですね。
勝目:サラリーマンなので、仕事が終わってから電車で行くと、ナイターの場合、ゲームの3回か4回が終わったぐらいから見ることが多かったですね。あと土日の大阪ドームでの試合の時をあわせると、1シーズンで40試合ぐらいは行っていたでしょうか。

藤原:40試合!すごいですね。ちなみに大阪ドームでは、年間、どれぐらい試合があるんですか?
勝目:だいたい70試合です。

藤原:ほぼ半分以上ですね。
勝目:1回から9回終わりまで、試合のすべてを観戦したわけではありませんが、球場に足を運んだ回数としてはそれぐらいになります。

藤原:勝目さんは大阪出身ですか?
勝目:いや、九州の片田舎の出身です。

藤原:でも、近鉄ファンになられたんですね。
勝目:そうですね、ある時期から好きなチームになりました。1980年代の後半ぐらいから興味を持って、球場に行きだしたのは1990年代の後半です。

藤原:そんなみなさんの集まりが、市民球団設立という方向になっていったのは、どうしてですか?
勝目:ちょうど球団合併、再編になった2005年1月に、近畿産業信用組合の主体で大阪市民球団を創ろうという内容の新聞記事が出たんです。それに非常に興味を持ち、いろいろ自分なりに調べたりするうちに、「自分たちで応援できるチームを創ることはできないのかな」みたいな話が、ファンの集まりの中で出てきたのがきっかけです。

藤原:その時に集まった方は結構いらっしゃるのですか?
勝目:ファンの集まりが主体なので、10人から15人ぐらいの集まりですね。

藤原:どうして、市民球団を創ろうという発想になったのですか?
勝目:球団が売却されることは過去にもありましたが、二つの球団が合併するという形で、既存の球団が実質的に消滅したのは、非常にショックな出来事でした。そこで、なぜそういうことが起こるのだろうという問題意識が、僕らファンの中にはありました。それも一つの考え方のスタートにあったと思います。



●スタジオ

藤原:勝目さんのお話ぶりからも分かりますが、本当に野球が大好きっていう方です。松本アナウンサーのファンでもあるそうですよ、バファローズナイターも聴いていらしたとかで。それにしても、球団を創っていくというのは、なかなか難しいようです。多額のお金が必要となるため、企業や自治体の協力も必要ですし、活動されているみなさんも生半可な気持ちではできません。

松本:やはり2004年の時の、あの思いが強いのでしょうね。本来、ファンあってのプロ野球でないといけないのですが、どうしても親会社がありますからね。運営が成り立たないとだめだというところで、ああいう結果になった。あの時の思いがあるので、自分たちの球団、自分たちの夢をかなえてくれる球団が欲しいのでしょうね。

藤原:5年後を一つの節目にしたいと、目標を立てていらっしゃって、まずは自分たちのチームを創ることから始められるのだとか。NPO法人として、野球の裾野を広げるために地元の少年リーグとも接点を持ちつつ、野球の指導教室もしていきたいとお考えのようです。後半部分は、どんな活動を具体的にされているかなどを
お聞きしています。



●インタビュー後半

藤原:具体的にNPO法人になるまでには、どんな活動をされたのですか?
勝目:NPO法人の申請をするために必要な書類の作成に、一番時間も能力もかかりました。素人の集まりなので、まったく外の方の手を借りずに、会員の中で書類を作り上げて行くという作業をやったものですから。それ以外に、我々が旗印として掲げている市民球団というイメージを、野球ファンの方やそれ以外のスポーツファンや市民、府民の方に知ってもらうために、チラシを作って、街頭で配ったり、そういう活動も行ってきました。

藤原:かなり地道な活動をされてこられたのですね。
勝目:支える母体はファンや市民というのが、一つの大きなベースなので、まず市民球団というイメージを理解してもらおうということで始めてきました。

藤原:今日もお召しになっている赤いジャンパーを着てですか?
勝目:そうです。せっかくアピールするのなら、目立つ方がいいだろうと。まず赤をベースにしたジャンパーを会のジャンパーとして作り、それを着用してチラシ配布とか呼びかけを行ってきました。


出演者写真 理事長 
勝目 利治さん

ユニフォームは、とにかく目立つ赤。
背中には、力のこもった
メッセージが・・・。

「松山坊っちゃんスタジアムを
プロ野球の本拠地にする会」代表と
試合観戦

街頭でビラ配り

市民球団設立について開催された
「松山フォーラム」

Jリーグの試合があった万博公園にて
広報活動

近鉄球団の本拠地、藤井寺で
市民球団設立のために活動しました



藤原:情熱の赤でもありますしね。
勝目:そうですね。

藤原:どんな方法で市民球団を設立するのか、その点に関してこれからの夢や構想をお聞かせください。
勝目:本当に球団をつくるということが最終的な夢ですので、会員や賛同していただいている方々から様々な意見を聞いて、会の内部でいろいろ協議をしてきています。例えば、今現在、プロ野球のチーム以外に各地域に野球のクラブチーム、企業チームがあります。そういったチームがもっと活動を広げるような形、それを一つの考え方として、クラブチームを拡大する方向でできないかという案があります。あるいは、運営母体に市民、府民が出資する。さらに地元企業など複数の企業が出資して、出資会社を設立するという考え方もあろうかと思います。これはもちろん行政とか自治体の協力なしには、できないことです。

藤原:そうでしょうね。
勝目:まさに、市民球団、府民球団というイメージのものに、より近いかと思います。




●スタジオ

藤原:現在、会員数が40人強で、その中にはオリックスファンもいれば、旧南海ファンもいる。野球が好きということで、集まっていらっしゃるようです。

松本:昔はもう少し、関西にも球団が多かったので、そういう人たちの夢もありますからね。

藤原:活動に加わりたいという方は、ホームページから申し込みをすることができます。会費は、正会員一般が入会金2000円、年会費3000円。学生の方は入会金がなしで、年会費が1000円です。

松本:ファンの夢をのせた球団、市民球団がプロ野球の世界で大暴れする姿を実況したいですね。近鉄のときだったら、'88年の川崎球場の10.19とか、翌'89年の優勝したところとかね。

藤原:勝目さんもその話をしていらっしゃいました。

松本:2000年だったら、北川の代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランとか。ぜひこの市民球団の試合の実況もしてみたいですね。

藤原:ぜひとも実現してもらいたいですね。『夢球団設立連絡会』の活動をもっと知りたい方、会員になりたい方、連絡をとりたい方、また市民球団に関して意見を言いたい方は、アンケートのページもありますのでホームページをご覧ください。




お問い合わせ/
http://yumekyudan.net



● 取材を終えて、感じたこと
野球ファン達のチームワークで、大阪を盛り上げる夢球団設立連絡会のみなさん。球団合併で残念な気持ちを隠しきれない人も多いので、その分、結束力は大きいのでしょうか。
今では、活動を知った方からHPに応援の声があったり、早くも「こんなキャラクターはどう?」と、イラストを送ってきてくれる人もいるそうです。大阪に新しく、みんなの希望と期待の詰まった夢いっぱいの球団が誕生する日も、そう遠くないかもしれませんね。

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