●インタビュー前半
藤原:会員名簿を拝見しますと、竹中工務店、大阪ガス、日本生命、ミズノなど日本を代表する大きな社名が並んでいますが、何団体が加盟されているのですか?
山原さん(以下、山原・敬称略):御堂筋沿道の民間企業のほか、相愛学園のような学校、それに北御堂、南御堂のような宗教法人も含めて34団体と、特別会員として関西経済連合会にも会員となっていただいており、合計35社です。
藤原:いつ頃、どのような経緯でできたのかをお聞かせください。
山原:平成12年に、関西経済連合会の都市政策委員会で、都市型の地元企業によるタウンマネージメント提言が発表されました。御堂筋の沿道企業からなるタウンマネージメント組織の立ち上げが提唱されたわけです。それを具現化する組織として、平成13年12月に、25社が集い、活力ある、風格あるビジネス街として更なる発展をめざしてということで、設立されました。
藤原:活動について、詳しく教えていただけますか。
山原:プロモーション部会と都市環境部会、この二つの部会を中心に活動しています。
藤原:まず、プロモーション部会について教えてください。どんな活動をされているのですか?
山原:プロモーション部会では、“御堂筋スタイル”と称して、御堂筋の将来像を描いた指針を設立から1年かけて、会員へのアンケートや歴史も踏まえ、現在、御堂筋がどのような状況にあるかを調査し、その結果をもって、これからの御堂筋をどうするかという指針を1冊の本にまとめました。これを中心に、これからの活動の基準としていきたいと考えています。「出会い・ビジネスのあふれるまち」、「さまざまな知的刺激のあるまち」「憩える・楽しめるまち」など、8つの機能が複合する魅力的なまちをイメージしています。この8項目のキーワードをもって、現在、進めています。
藤原:プロモーション部会では、他にどういったことをされていますか?
山原:具体的には、年2回、イベントの企画、運営をしています。春はスプリングギャラリーと称して2週間、秋はオータムギャラリーと称して約1ヵ月の会期で開催しています。働く人たちや街を訪れた人たちにも見ていただけるように、お昼時、夕刻の時間帯を中心に、花と緑、あるいは音楽、文化、町をテーマとした、さまざまなイベントを開催。沿道企業のトップ層の方に講演をいただく“御堂筋放談”も実施しています。第1回目は、相愛学園の学長先生、2回目は大阪ガスの元社長に御堂筋の歴史も含めたお話をしていただきました。また、御堂筋の沿道には彫刻が27体置かれていますが、これがどちらかというと、あまり認知されておらず、自転車の置き場になっていたりして、せっかくの彫刻が活かされていません。そこで、この彫刻に焦点を当て、昨秋は、彫刻の絵はがきを作って配布しました。また、彫刻の周りの整備をどうしたらいいかを検討する企画が今、進行中です。ガーデニングコンテストも開催しています。ガーデニングの作品を持ち寄っていただき、審査をするというコンテストです。環境デザイナーの二見英美己先生に、毎回出席あるいは審査していただき、賞状や賞品をお渡ししていますが、年々応募数が増え、30〜50もの作品が出品され、なかなか盛況です。とくに家庭でガーデニングをされている女性からの関心が高く、ますます盛り上がってくるのではないかと思っています。
●スタジオ
藤原:緑は癒しの空間ですから、興味を持たれている方が多いと思います。ちょうどお話を伺った建物の上が屋上庭園になっていました。“スカイオアシス”といい、御堂筋の沿道にあるビルですが、ビルの屋上で緑化運動をされています。桜の木のような大きなものから、家庭でも普通に栽培できるようなものまで、ビルの屋上のガーデニングとして設置されています。ヒートアイランド現象の対策にも役立てているということですね。
松本:そういうところも配慮しているわけですね。
藤原:お話にもありました御堂筋沿道の絵はがきをスタジオに持ってきています。このブロンズ像、見たことありませんか。今、御堂筋に27体あるそうです。
松本:そういえば、ありますね。
藤原:「あっ、あるな」ということは、みなさんご存じでも、1体、1体を興味深くご覧になっている方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。これは御堂筋の財産でもありますから、ちょっと町を歩く時に興味を持って見ていただき、街の美術館としての御堂筋を改めて再発見していただきたいと思います。御堂筋まちづくりネットワークでは、この絵はがきをメンバーに配布して、御堂筋のPRにも努めていらっしゃるそうです。後半部分は都市環境部会について、お話を伺っています。
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代表幹事
山原一晃さん |
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「彫刻とまちづくり」
シンポジウムの様子
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ランチタイムに行われた
「まちかどコンサート」
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英国文化研究会ガーデニングアート展
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第2回 御堂筋放談
「ロマンと御堂筋」の様子
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人・環境・建物のために考えられた、
竹中工務店屋上の
「コニファーガーデン」
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