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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2006年2月4日(土)放送

今回は、淀屋橋交差点の土佐堀通りから博労町(ばくろうまち)通りまでの、御堂筋沿道の企業のみなさんの集まり『御堂筋まちづくりネットワーク』の活動をご紹介します。代表幹事で竹中工務店副社長の山原一晃(やまはら かずあき)さんに、お話を伺います。

収録写真メイン


●インタビュー前半

藤原:会員名簿を拝見しますと、竹中工務店、大阪ガス、日本生命、ミズノなど日本を代表する大きな社名が並んでいますが、何団体が加盟されているのですか?

山原さん(以下、山原・敬称略):御堂筋沿道の民間企業のほか、相愛学園のような学校、それに北御堂、南御堂のような宗教法人も含めて34団体と、特別会員として関西経済連合会にも会員となっていただいており、合計35社です。

藤原:いつ頃、どのような経緯でできたのかをお聞かせください。

山原:平成12年に、関西経済連合会の都市政策委員会で、都市型の地元企業によるタウンマネージメント提言が発表されました。御堂筋の沿道企業からなるタウンマネージメント組織の立ち上げが提唱されたわけです。それを具現化する組織として、平成13年12月に、25社が集い、活力ある、風格あるビジネス街として更なる発展をめざしてということで、設立されました。

藤原:活動について、詳しく教えていただけますか。

山原:プロモーション部会と都市環境部会、この二つの部会を中心に活動しています。

藤原:まず、プロモーション部会について教えてください。どんな活動をされているのですか?

山原:プロモーション部会では、“御堂筋スタイル”と称して、御堂筋の将来像を描いた指針を設立から1年かけて、会員へのアンケートや歴史も踏まえ、現在、御堂筋がどのような状況にあるかを調査し、その結果をもって、これからの御堂筋をどうするかという指針を1冊の本にまとめました。これを中心に、これからの活動の基準としていきたいと考えています。「出会い・ビジネスのあふれるまち」、「さまざまな知的刺激のあるまち」「憩える・楽しめるまち」など、8つの機能が複合する魅力的なまちをイメージしています。この8項目のキーワードをもって、現在、進めています。

藤原:プロモーション部会では、他にどういったことをされていますか?

山原:具体的には、年2回、イベントの企画、運営をしています。春はスプリングギャラリーと称して2週間、秋はオータムギャラリーと称して約1ヵ月の会期で開催しています。働く人たちや街を訪れた人たちにも見ていただけるように、お昼時、夕刻の時間帯を中心に、花と緑、あるいは音楽、文化、町をテーマとした、さまざまなイベントを開催。沿道企業のトップ層の方に講演をいただく“御堂筋放談”も実施しています。第1回目は、相愛学園の学長先生、2回目は大阪ガスの元社長に御堂筋の歴史も含めたお話をしていただきました。また、御堂筋の沿道には彫刻が27体置かれていますが、これがどちらかというと、あまり認知されておらず、自転車の置き場になっていたりして、せっかくの彫刻が活かされていません。そこで、この彫刻に焦点を当て、昨秋は、彫刻の絵はがきを作って配布しました。また、彫刻の周りの整備をどうしたらいいかを検討する企画が今、進行中です。ガーデニングコンテストも開催しています。ガーデニングの作品を持ち寄っていただき、審査をするというコンテストです。環境デザイナーの二見英美己先生に、毎回出席あるいは審査していただき、賞状や賞品をお渡ししていますが、年々応募数が増え、30〜50もの作品が出品され、なかなか盛況です。とくに家庭でガーデニングをされている女性からの関心が高く、ますます盛り上がってくるのではないかと思っています。



●スタジオ

藤原:緑は癒しの空間ですから、興味を持たれている方が多いと思います。ちょうどお話を伺った建物の上が屋上庭園になっていました。“スカイオアシス”といい、御堂筋の沿道にあるビルですが、ビルの屋上で緑化運動をされています。桜の木のような大きなものから、家庭でも普通に栽培できるようなものまで、ビルの屋上のガーデニングとして設置されています。ヒートアイランド現象の対策にも役立てているということですね。

松本:そういうところも配慮しているわけですね。

藤原:お話にもありました御堂筋沿道の絵はがきをスタジオに持ってきています。このブロンズ像、見たことありませんか。今、御堂筋に27体あるそうです。

松本:そういえば、ありますね。

藤原:「あっ、あるな」ということは、みなさんご存じでも、1体、1体を興味深くご覧になっている方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。これは御堂筋の財産でもありますから、ちょっと町を歩く時に興味を持って見ていただき、街の美術館としての御堂筋を改めて再発見していただきたいと思います。御堂筋まちづくりネットワークでは、この絵はがきをメンバーに配布して、御堂筋のPRにも努めていらっしゃるそうです。後半部分は都市環境部会について、お話を伺っています。



出演者写真 代表幹事
山原一晃さん

「彫刻とまちづくり」
シンポジウムの様子

ランチタイムに行われた
「まちかどコンサート」


英国文化研究会ガーデニングアート展

第2回 御堂筋放談
「ロマンと御堂筋」の様子

人・環境・建物のために考えられた、
竹中工務店屋上の
「コニファーガーデン」





●インタビュー後半

藤原:もう1つの柱の都市環境部会についてもお教えください。

山原:都市環境部会は、御堂筋のガイド環境や景観を考える部会です。景観については、御堂筋の魅力の一つである、高さのそろった沿道建物がつくり出す町並みの美しさを継承しながら、新しい町並みをつくる「御堂筋の新しい規制のあり方」についての提言を平成14年に行なっています。既に実施されている建物の軒線を50mの高さに揃えるという提案です。大阪市が提案している御堂筋町並み誘導規制の緩和により高さの上限が、31から50mに引き上げられます。現在、御堂筋にも数棟、この規制緩和により新しく建設されています。そこで、50mの高さを揃えるというルールを尊重して、町並みの統一感を守りつつ、それ以上の高層部のセットバックした部分については、自由度を持たせたらどうかということを『御堂筋まちづくりネットワーク』として提案しています。また、街路環境を考えると、歩行者と自転車が混在しており、場所によっては歩きにくくなっている歩道環境があります。御堂筋を安全に快適に歩ける道にしたいということで、現在の側道を車道ではなく、自転車や歩行者のみ通行可能な散歩道、あるいはイベントができる道に変えていったらどうかということを、これも以前から提言しています。また歩行空間に潤いをもたらす活動として、国土交通省のボランティアサポートプログラムの指定を受け、平野町3丁目の交差点の歩道沿いにある植込みを“平野町街園”という名称で植替え、整備しました。日頃の水やり等の維持活動は、関係する企業の方々にお世話していただいています。小さな活動ですが、町を奇麗にする、あるいは緑を増やすという趣旨に沿って、小さな運動から始めているところです。



●スタジオ

藤原:様々な活動をされていますが、今春も『御堂筋スプリングギャラリー2006』が開催されます。昨年も大盛況だったそうですが、今年は5月11日から26日までの、およそ2週間をかけて実施されるそうです。“まちかどコンサート”や“花とみどりのスタンド”、起業家の方の講演“御堂筋放談”など、魅力あふれるイベントの企画を現在進めていらっしゃいます。『御堂筋スプリングギャラリー2006』の情報については、来月あたりから、ホームページや地下鉄のチラシなどで告知されます。また新聞やポスターでも、どんどん告知されますので、ぜひ、ご覧になってみてください。



お問い合わせ/

http://www.midosuji.biz



● 取材を終えて、感じたこと
大阪が誇るメインストリート、御堂筋。
その御堂筋の沿道は、働く人やショッピングで楽しむ主婦や若者が集う賑やかな場所ですよね。私もその界隈で遊ぶ事が多いのですが、都会の雑踏の中でも緑が多く、風を感じる事の出来るステキな場所だと思っています。そんな癒しが得られるのは、「縁の下の力持ち」的な人達が居てくれるのだからこそ。
次から御堂筋沿道を歩く時、またちょっと違った目で見れそう!新しい発見が出来そうです。

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