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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2006年1月7日(土)放送

今回は、関西経済連合会の活動から出発して、NPO法人となって活動している『IT百撰アドバイザー・クラブ』の活動をご紹介します。大阪の中小企業に、適切なIT導入を図ってもらうために、ボランティアでアドバイス活動などをされています。理事長の山岡喜紹(やまおかよしつぐ)さんと副理事長の熊谷聰(くまがいさとし)さんに話を伺います。

収録写真メイン


●インタビュー前半

藤原:理事長の山岡喜紹さんに伺います。活動の出発点は、関西経済連合会のプロジェクトだったということですが、どんな活動ですか?

山岡さん(以下、山岡・敬称略):2001年に国がイージャパンを発表した時に、在阪経済5団体より、関西でもそれに対応したポリシーボード的なものをITに関してつくる必要があるという声が上がり、関経連同友会を中心に企画されてできあがったものです。当時、大きく二つの課題があがりました。一つが、関西は中小企業が圧倒的に多いので、中小企業のIT化を推進するということ。もう一つは、いくつかのITの地域プロジェクトを興して、その予算を取る必要があるということ。最初に案として出たのが、アメリカ村を中心としたイーシティ構想的なもの。それからもう一つは、先進的なITに関する研究、開発の中心となる施設を京阪奈に作ろうじゃないかということです。この二つが、当初の大きな活動でした。

藤原:現在は、どのような事業を行われているのですか?

山岡:発足当初に中小企業のIT化支援として実施すると決めた二つのことを、今、実行に移しています。一つが、ITを積極的に取り入れている中小企業の事例を集めて、表彰、PRし、残りの中小企業の刺激剤とか、啓蒙に役立てようという事業。これが「IT百撰」という形で呼ばれています。もう一つは、そうしたレベルに達していない中小企業が抱えている様々な悩みや相談にのる、「ITちょっとアドバイス」ということで入り口相談的なものを専門のアドバイザーがアドバイスをするという事業です。



●スタジオ

藤原:現在、その百撰のアドバイザーをされている方たちは、大手企業で実際にITによる経営課題の解決、提案をされている経験豊富な方です。現在は60人ほどが登録されているそうです。今まで表彰された方々のお話を伺ったんですが、2004年に最優秀を取られた、「サンコーインダストリー」は、ネジ卸業で、業界内でも極めて利益率が高い会社だそうです。メーカーの在庫、類似品の在庫、他の会社の在庫までをすべてITで管理することで、どんな仕事でも受けることができるようになったとか。品種が増えて在庫管理が大変になったが、品種が増えたことによりお客様からの声が増え、売り上げにつながり、結果的にはプラスになった。同時にお客様のニーズにこたえるので信頼関係が築かれることになりました。また、優秀賞を取られた東海バネ工業は、バネを一人一人に、一つ一つを大切に作って、お納めするという、一個作りにこだわっている会社です。

松本:今の流れと逆ですね。

藤原:実は、そのことを一番危惧していらっしゃいます。大量生産しさえすれば簡単なのですが、高コストになるけれども一つ一つ手作りで、いいものを作っていく。量産はできないが、様々な種類のものを作る。それをビジネスモデルとしてIT化するシステムを作られたということで、表彰されたそうです。表彰されているのは、創意工夫の見られるIT化企業ですが、家庭よりも中小企業の方が遅れているのではないかというのが実状だそうです。例えば、せっかくいいパソコンが会社にあったとしても、それを使える社員がうちにはいないのではないかと社長やトップの人が思ってしまうと、ホコリをかぶって誰も使わない。そうしたせっかくのITを活かすお手伝いについて、熊谷さんに伺います。


出演者写真 理事長
山岡 喜紹さん
出演者写真 副理事長
熊谷 聰さん

IT百撰撰者会議の様子

IT百撰優秀・最優秀企業の
交流の場として、
受賞企業への第一回企業訪問
(2004.12月)

IT百撰表彰式の様子(2005.3月)






●インタビュー後半

藤原:「ITちょっとアドバイス」について、御担当で、副理事長の熊谷聰さんに伺います。これは、どういった事業ですか?

熊谷さん(以下、熊谷・敬称略):中小企業のみなさんから、ITを導入したい、あるいは今使っているITシステムを見直したいといった相談を受けるのですが、コンサルタントなどを本格的にお願いすると、相当なお金がかかるので、そこの入り口の部分を、3回アドバイザーのみなさんに相談にのってもらうという仕組みになっています。

藤原:それでも相当金額がかかりそうですね。

熊谷:相談料としては、いただいておりません。形としては、「クラスター企業型」と「直接紹介型」というのがあります。「クラスター型」というのは、金融機関等の顧客を対象にしたもので、クラスター企業として当活動にご賛同いただいている金融機関等の企業にスポンサーになってもらえば、無料で相談を受けていただくことが可能です。「直接紹介型」は、直接アドバイザーをクラブに申し込んでいただいて、交通費等の諸費用3回分として、12,000 円いただくことになっています。



●スタジオ

藤原:ITというのは、毎年変わっていくものですから、どんどん勉強していかないとついていけないというのが現状です。

松本:導入されても進化するわけですね。

藤原:まずは導入しようという会社の社長の理解度と意欲がプラスに繋がっていくということです。

松本:何から始めていいか分からないものですからね。

藤原:現在は、こうした活動が認められて、関西で始まったことが東京へと広まっているそうです。それも関西人としては嬉しいですよね。関西再生への思いと熱意に期待した素晴らしい活動ですから、これからも頑張っていただきたいと思います。




NPO法人『IT百撰アドバイザー・クラブ』の活動について、もっとお知りになりたい方は、ホームページをご覧ください。どんどん気軽に相談してくださいとのことです。

お問い合わせ/
NPO法人『IT百撰アドバイザー・クラブ』
http://www.it100sen.com

TEL : 06-6241-1410


● 取材を終えて、感じたこと
毎日のように耳するITという言葉ですが、本当のところはよく分からない人も多いと思います。
全く交流もない企業の効率があがるように、ボランティアでアドバイスをされるとは、大変素晴らしい事。しかし「なぜそんな他人のお金儲けに一役買えるのか?」と初めは疑問に思いました。
でも分かりました!!アドバイザーが実際に中小企業の方々と交流することにより、アドバイザーの方自身の視野も広がり、同じ目標を掲げ、やりがいを見出す事が出来るんですね♪

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