トップページindex出演者プロフィール
大阪市コミュニティ協会リンク
ピピッと大発見!
ロゴ トップページへ

毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2005年12月17日(土)放送

今回は、着物をはじめとする古き良き和の文化を伝えていく活動をされているNPO法人『和文化伝承協会』をご紹介します。谷町6丁目の空堀周辺を舞台に、古き大阪の香りを残す空堀にこだわって活動していらっしゃる理事長の頼政惠美子(よりまさえみこ)さんにお話を伺います。

収録写真メイン


●インタビュー前半

藤原:おしゃれなお店がたくさん入っている複合店舗の「練(れん)」は、もともとどのような建物だったのですか?

頼政さん(以下、頼政・敬称略):神戸の須磨あたりに大きなお屋敷、別荘として建っていたものです。

藤原:3年前に複合店舗にされたということですが、どんなお店が入っているのですか?

頼政:チョコレート屋、めがね屋、カフェなど色々なお店が入っています。

藤原:「salon de ありす」という場所でお話を伺っていますが、ここでは着物の着付け教室もされているとか?

頼政:着付け教室のほか、和裁の教室やお茶、お花、お琴の教室などを開講しています。

藤原:仕事として着付け教室もされていらっしゃいますが、どんなきっかけでNPO活動をしようと思われたのですか?

頼政:37年間着物に携わった仕事をしていますが、20年ぐらい前から、着物やタンス、火鉢などの古い物がどんどん捨てられていくようになりました。もう現在は作り手がいないような貴重な着物もどんどん捨てられていくことにとても胸が痛み、何らかの方法で集めなければいけないとずっと思っていました。着付け学院の方は娘が後を継いでくれることになりましたので、着物を残す活動や、日本の心を伝える礼法などを伝えていくボランティア活動に本腰を入れて取り組もうと、NPOを立ち上げました。

藤原:活動内容をくわしくお聞かせください。

頼政:「練」の2階を利用して、『きものdeからほり』という活動を月に1回、第3土曜日に開催しています。着物を着てここに集まり、三味線の演奏会を行ったり、お琴や鼓などの音楽会などを行ったりしています。

藤原:参加費はいくらですか?

頼政:日本の文化を、多くの方に気軽に親しんでもらいたいので、500円に設定しています。

藤原:会員の方限定ですか?

頼政:どなたでも参加いただけます。第3土曜日の5時から6時くらいに「練」の2階に来ていただいたら結構です。




●スタジオ

藤原:お話を伺ったのは、「練」という空堀にある建物で、100年以上前の長屋を再生したものです。その2階にある「salon de ありす」は、畳敷きになっています。この空間について頼政さんは、「ここは人が昔の着物を持って来て、新しい人が入ってきて、人の交流と物の循環がある場所です」とおっしゃっていました。後半は今後の動きなどについても伺っています。




●インタビュー後半

藤原:今後の展望などお聞かせ下さい。

頼政:来年は参加対象を子どもまで広げて、親子のマナー教室のようなものを開こうと考えています。例えば襖の開け閉めや座布団の座り方などについて、講習会をしたいと思っています。また、外国の方にも日本の文化を伝えてみたいとも思っています。今は日本の古い家屋が少なくなってきたため伝統的な礼法が伝わりにくくなりましたが、「次代に残したい伝統を伝えていく」ことが私どものテーマです。

藤原:『和文化伝承協会』は、会員制ですか?

頼政:会員制ですが、会費といっても年間500円です。

藤原:和文化を伝承している立場から、空堀の良さをあげていただけますか?

頼政:ここに入った当時は、“古い物は汚い”という感覚が、お年を召した人たちにはずいぶんありました。しかし、そうではないということを少しずつ、「古い物は残しましょう」「大切にしましょう」ということを、これからも伝えていきたいと思っています。


藤原:古い物の大切さはもちろん、それを伝えていらっしゃる頼政さんの表情やしぐさなど、和の礼法をわきまえていると美しいということを感じました。これからも活動がんばって下さい。

頼政:ありがとうございました。




出演者写真 理事長 
頼政惠美子さん

窓から見える風景は、少しの間だけ
現代社会の雑踏を忘れさせてくれる

「和」がテーマのかわいい小物が
ズラリと並ぶ.

「きものdeからほり」演奏会の様子

「きものdeからほり」演奏会

「きものdeからほり」町あるき





●スタジオ

『和文化伝承協会』の活動拠点となっている「練」は、この番組に何回か出ていただいている『からほり倶楽部』代表の六波羅雅一さんがプロデュースされた複合店舗です。

毎月第3土曜日夜6時頃から、「きものdeからほり」がこの「練」で開催されていて、誰でも気軽に参加できます。洋服でも構いませんが、できれば着物で来ていただきたいとおっしゃっていました。着物を広めていくために普段、レンタル着物もされています。普段着の着物を着付け込みで、3000円で利用できます。新春や観劇などに、ちょっと気分を変えて着物を着て出かけられてはいかがでしょうか。「練」が開いている朝の11時から夜の8時までの間ならば、その場で着付けをしてもらってお出かけいただけます。



興味のある方、また参加費用などはお問い合せください。

「きものdeからほり」
開催日時:第3土曜の6時ごろから
開催場所:「練」2階

お問い合わせ/
TEL:06-6762-3589
e-mail:sowa@wabunka.or.jp



● 取材を終えて、感じたこと
活動場所のお部屋は畳に座布団が敷かれていて、着物の着付け教室の他、カフェやギャラリー、和の小物の委託販売など、誰でも気軽に覗くことが出来るようになっていました。
初めて行った気がしない、何だか田舎に帰ったような懐かしい感覚。
火鉢で暖をとりながら、ほっこりお茶をよばれる・・・。
着物そのものやマナーなど、日本の良き和文化を伝えていく活動をされていますが、現代社会で忘れがちな大切な何かを思い出させてもらった気がします。


ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION