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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2005年11月12日(土)放送

今回は、北区を拠点に広くタイにまで足を伸ばし、様々な素材を使って物づくりをしながら、子どもたちの創造力を養う活動をしているNPO法人「素材探検隊」隊長の田中正之(たなかまさゆき)さんにお話を伺います。

収録写真メイン


藤原 NPO法人「素材探検隊」とは、どういう団体かを教えてください。

田中さん(以下:田中・敬称略) 子どもたちにクラフトを通じて、創造力の喚起と育成をうながすことを目的に、各地の公民館等で「物づくりの教室」の指導をしています。

藤原 国際交流もなさっていると伺っていますが。

田中 私が東南アジアのタイと仕事をしている関係で知り合った子どもたちを中心に、日本と同じようにクラフトの教室を立ちあげています。

藤原 ワークショップでは、どんなことをされているのですか。

田中 石を削ったり、セメントを練ったり、拾ってきた石に絵を描いたりしながら、オブジェを作っています。

藤原 市民フェスタでは万華鏡を出品されていましたね。

田中 中身を入れ替えることができる万華鏡です。海に行けば海岸の砂やガラス、山に行けば木の実や花びらを入れてみるといった使い方ができます。紙筒には思い思いの絵を描いたり、千代紙を巻いて、オリジナル万華鏡になります。

藤原 このように、いろんな活動をされていますが、そうしたワークショップの進め方の特徴を教えてください。

田中 例えば、ロールキャベツを作るとしましょう。キャベツがあって、肉があって、レシピがあって、鍋などの道具があって、先生の指導どおりにみんなが同じロールキャベツを作る・・・そういう教室が多いと思うんです。でも、私たちは、キャベツがあるよ、道具があるよ、道具の使い方はこういう風にするよ、じゃあ、みんな何か考えて作ってみましょう、とやります。すると、回鍋肉ができたり、ロールキャベツができたり……。とにかく、思い思いのものを作ってもらうというワークショップなんです。

藤原 参加した子どもたちの感想はどうですか。

田中 「リベンジしたい」と言う子どもが一番多い。つまり、「もう一回やりたい」と言ってくれます。もっと前に考えていれば、もっと違うものができたし、もっと他のチームよりいいものができたかもしれない。2回、3回とやる子どもたちが、非常に多いですね。

藤原 それは子どもたちの成長の過程ではすごく重要なことですよね。

田中 ええ。今、とっても重要なことだと思っています。

藤原 どうしてこのような活動を始めようと思われたのですか。

田中 私の会社のビジュアルコンセプトが、「素材を見つめて、レシピを探検してみよう」というものでした。当初、百貨店に砂やガラスを卸していたんですが、「この砂でどうするの?」というお客さんの要望に応えてサンプルを置きました。すると、みなさん、そのサンプルを欲しがるんで、本来の目的の石やガラスが売れなくなりました。そこで、今度は「講習会をやってみよう」と考えたのですが、さっきのロールキャベツと同じで、みんな同じものしか作らない。もうちょっと創造力を膨らますためには、どうしたらいいだろうか? それが『素材探検隊』のはじまりでした。

藤原 創造力という点では、子どもの方が素直に入っていけるのかもしれませんね。

田中 そうです。子どもはいつも目を輝かせて、すごく楽しんでくれてますし、そのような子どもたちの様子を見ている私たち自身も楽しんでやっています。


NPO法人『素材探検隊』に興味を持たれた方は、ホームページをご覧ください。出張ワークショップも可能です。ワークショップの内容は10個ほどあるレシピの中から選ぶことができます。


お問い合わせ/NPO法人『素材探検隊』

http://www.sozai.co.jp
TEL:06-6358-7643




● 取材を終えて、感じたこと
藤原さん写真素材探検隊というネーミングからすでにワクワク感があるのですが、お話を伺っていると、“素材”が次第に“心”の探検に繋がっているように思いました。

同じ材料を用いても作り手によって完成の具合が違うようです。また、その日の気分や、作っている途中からでも方向が変わって行くかも知れない。心の動きがそのまま表れるんですよね。

大人になると、つい保守的になって「決まったもの、形の綺麗さ」に捕らわれがちですが、いつまでも子どもの頃の自由な発想を忘れたくないものです。
出演者写真 隊長
田中 正之さん


みんなでアイデアを出しあって
万華鏡を作ります

海岸でガラスや貝殻などの
素材を集めて下準備

みんな一生懸命で興味津々
(タイのランパーンにて)

万華鏡の中に昆虫を!
(タイの高校にて)

お互い、どんな万華鏡が出来たか、
仲良くのぞいています

田中
「両方の目で万華鏡をのぞいてみて」

藤原 「え〜! きれい!! 別世界!!」 
田中 「どう、驚きでしょ! 」




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