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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2005年9月17日(土)放送

今回取材しました『街屋集団』は、商店街の「街」に、八百屋さんとか魚屋さんとかの、「屋」という字を書いて、街屋集団と読みます。
活動を始めた時は、建築関係など、まさに街づくりのプロの集まりでした。でも、今は主婦やフリーターなど、幅広い皆さんが参加しています。街づくりというと、ちょっと難しくてやっかいな面があるようにも思えますが、今日ご紹介しますこの団体は“街づくり”を共通項に集まって、自分たちの好きなことをしているという団体、という気さくで気楽な雰囲気を感じました。どんなことをしているのか、NPO法人街屋集団理事の土山貴弘(つちやま たかひろ)さんに、お話をお伺いしてきました。

収録写真メイン


藤原 NPO法人街屋集団のみなさんは、いつごろからどのようにスタートしたんですか?

土山さん(以下:土山・敬称略)
 今から16年前の平成元年に、商業コンサルタント会社に勤める先輩が失恋した時に、彼女のことを忘れて何か打ち込めるものを・・・と探していたのが、異業種交流会だったんです。その先輩が「この人は熱い!」と感じた同年代の仕事仲間にひとりずつ声をかけて、集まったメンバーがこの『街屋集団』でした。
(元々交流会のスタイルは)はじめにメンバーそれぞれが得意分野について考証し、あとの1時間っていうのはビールを飲みながらみんなで意見交換おこなっていました。そのメンバーのお気に入りの講師を招いたり、いろんな人を参加に呼びかけたりするようになって、現在の定例会のスタイルになりました。平成11年には工事現場の塀に壁画なんかも描きました。でも、その時はまだNPO法人でもなかったので、ボランティアで絵を描くといっても地元の人にもなかなか理解されなくて、協力なども受けにくい面がありました。その2年後の2001年にNPO法人にすることになりました。当時、町屋として空堀の商店街を勝手に活性する会というのを発足しまして、統廃合されて廃校になった桃谷小学校の跡地に新しく老人福祉施設と公園を造ることになったんです。でもその工事現場は、殺風景な塀で囲われてしまいましたので地元の有志に声をかけて、子どもたちなんかにも集まってもらって、こちらでどんな絵を描くかっていうのを提案して、“虹のかかる楽しい町の絵”をみんなで描きました。

いろんな活動をされている中で、月1回の定例会というのがメインの活動ということです。その定例会には、いろんな方を呼んで多くのお話を聞いているようなんですね。なんと、以前この番組にも出ていただいた「浪速魚菜の会」の笹井さんや「からほり倶楽部」の六波羅さん、「ペンションLee」のオーナー李さんが来て、堅苦しい内容ではなく、飲んだり食べたりして、楽しい雰囲気の中で行なわれています。

お話を聞きたい、参加してみたい方はどんな方でも大丈夫。一応、会員というものがあり、年会費に3000円必要ですが、一般の方よりも参加料が500円安くなります。例えば、一般の方が1500円の時は、会員の方は1000円。一般の方が2000円のときは、会員の方は1500円というように、500円ずつお安くなってますから、6回の参加でモトは取れます。なかなかユニークな会で、しかも楽しいということです。

この会を引っ張る土山さんは、一級建築士の資格をお持ちなので、建築士の目線で町づくりを考えてらっしゃるんですよ。本当にいろんな活動をされてますので、後半部分はどういった動き、どんなことを提案してらっしゃるのかも、聞いています。

藤原 ところで活動の中では、これまでいろいろな提案もされてきたんですね。

土山 初めてNPOとして提案したのは、2001年に空堀商店街のアンケートの建て替え工事の計画があったんですけど、その時にアーケードをデザインするためのキーワードを提案するというものでした。町屋の有志と地元の方も参加して、町歩きを行なって、ワークショップ形式でみんなに意見を出してもらって、空堀がどんな町なのかっていうのをみんなで考えて、お宝マップみたいなものをつくりました。それと3年前には、道頓堀川を自分たちでカヌーを使って川下りをしたんですけど、それが大阪府の主催するユニバーサルデザインのコンペがありまして、応募したところ、入賞しまして、200万円もらうことができました。

藤原 えー!すごいですね。かなり大変やったんちがいます?

土山 そうですね。それはお金をもらってやるということで、市民の方の意見をもらって水辺の空間を提案しようというもでしたけど、一般の市民の方が道頓堀川をカヌーで下って、川から見たまちづくりというのを市民から意見を集めました。いろんな意見が集まりましたよ。また、6月には生野コリアンタウンの町歩きをしました。そこでは町歩きをするだけでなくて、私たちの勝手な提言ということで、歩く前と歩いた後とで、生野コリアンタウンに対するイメージがどういう風に変わったのかっていうのをみんなから意見を集めました。

藤原 どう変わりました?

土山 イメージがどう変わったのかというので、ごちゃごちゃとした町のイメージを持たれている方が多かったのですが、意外と町は広くて南京町のような感じという意見がありました。キムチなんかの韓国の食材も豊富にあって、見ているだけでも楽しいという意見や、商店街の中まで車やバイクで入ってきて危ない。また、もっとごちゃごちゃしてもいいというような意見もありました。

藤原 いろいろと活動をされているということですが、この大阪の街づくりにおいて最大のポイント、また魅力といいましたら、どういったところだとお思いになりますか。

土山 大阪っていうのは、もともと人が集まって歴史もある町ですので、もっと活気のある街づくりができると思っています。「街屋」でも水辺の提案というのを行ないました。再び“水の大阪”と呼ばれるようになって欲しいという願いを込めて。大阪の町としては、法善寺横丁とか宗右衛門町とかミナミの賑やかなところが好きですが、大阪らしさっていうと整然と整ったものではなく、お互いに自己主張し合うような商業建築の集合体みたいなところが大阪の魅力になっていると思います。

街屋集団、いろんなお話をお伺いしましたが、実際入賞した200万円をもらったという、その提案書「みんなにやさしい水辺の提案」のは、写真を使いながらこの場所にこういうことをしたらいいんじゃないかという、実際に歩いた意見などが書いてあります。例えば「中之島公園のトイレには洋式がなくて、車椅子やお年寄りなど足腰の弱い方が利用しにくいんじゃないかな」とか、「高速の出入り口の見分けが付きにくく、目の不自由な方にとっては、危険じゃないかな」とか、実際歩いてみてこそ分かる、そういった生の声が提案されています。

また、いろんな人と交流することによって、いろんな面、見えなかった部分が見え、それを次の町づくりに活かすこともできるわけですからね。

メインの月1回の定例会なんですが、もちろん来月の10月も行なわれます。

10月5日水曜日、「商業施設のハードプランニングについて」というテーマで、商業施設プランナーで、環境デザイナーの酒井 章男さんの講演が行なわれます。これは心斎橋の居酒屋さんで、行なうということですから、きっと気軽に聞ける内容になっていると思います。
出演者写真 NPO法人
『街屋集団』
理事
土山 貴弘さん

取材写真
壁画制作
子どもから、大人まで多くの人が集まりました。

取材写真
工事塀
殺風景な工事塀も、カラフルに変身させました。

取材写真
1杯呑みながらの定例会。
でも、みんな真剣に話を聞いています。

取材写真
水辺の提案ワークショップ
多くの人たちの参加で、大阪をよりよいものに!

取材写真
年末12月の定例会には、
サンタも登場(!?)します。
詳しい情報は、ホームページをご覧ください。
HP www.machiya-shudan.org/
TEL&FAX 06-6533-2206(土山さんのオフィス)
難しくなくって、気軽に参加できるような内容ばかりですので、
是非、お問い合わせください。


  ● 取材を終えて、感じたこと
街づくりに関連する活動をされている「街屋集団」の皆さん。
お話をお伺いした土山さんは、一級建築士の資格をお持ちだということで、相当なプロの集まり!?と想像していましたが、どちらかというと街づくりに関心ある人たちが、思いをカタチにしていく為の橋渡し役・・・まずはネットワークづくりから!と、月一回の楽しい会で、様々な意見交換などをされているようです。
まとまったアイデアを提案していくことで、より住みやすい町になってほしいものですね(^.^)

藤原さん写真

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