Q,まずは活動の内容を教えてください。
「活動はまず映画を創る人、とくに若い人、これから映画界へ出ていく人たちに、映画を創るための支援をしたり、創った映画を売る人たちとどうやって売っていくかということについての協力をしています。またそういう自主映画やインディーズの映画を見る人達をどう育てるかというところにポイントを置いて、それを支援していく。トータルに映画を創る若い人たちを支援するというのが大きな目的です」
Q,映画と大阪の活性化というのはどのように結びつくと思われますか?
「日本の映画産業は約2千億円ぐらいのマーケットがあるんです。大阪の場合、映画は興業だけで、制作は東京で行い配給していることが多いんですけね。私たちは大阪で映画そのものを創って、ここから配給していきたいと考えています。1990年に「ブラックレイン」というハリウッド映画の撮影が大阪であったのですが、その影響で観光客などがきたんですね。今も「セカチュー」などでロケ地観光というのがはやっていますが、映画を創ることで話題ができ、観光客をよび、大阪を活性させていく。そういう狙いもありますね」
Q,なるほど。具体的にはどのような活動をされてますか?
「『DANnash (ダンナッシュ)プロジェクト』というプロジェクトと「高校生のための映像ワークショップ」、それから釜山と大阪で今交流している「釜山(ぶさん)・大阪プロジェクト」があります。またインターネットを使った放送局や「アートポリス公開フォーラム」というフォーラムを開催しております」
Q,いろいろと活動されていますね。まずDANnash (ダンナッシュ)プロジェクトについて教えて下さい。
「『DANnash (ダンナッシュ)』は、旦那さんの“ダンナ”という意味合いで、昔から大阪は相撲とか歌舞伎などをみんな旦那さんが支援していたんですね。当然見返りはなく、ボランティアで支援していたという面があります。今は経済が厳しいんで、なかなか大阪の経営者の方も支援できないんですけど、映画で、とくに若い人達が映画を創るための制作資金を一般の皆さんの好意で出していただきたいということが目的で活動しています」
Q,「釜山(ぶさん)・大阪プロジェクト」についても教えて下さい。
「釜山は大阪とよく似た町で、セカンド都市なんですね。釜山も経済などちょっと落ち込んでいたんですが、活性化しようということで、1990年の半ばから「釜山国際映画祭」をはじめたのですが、これが世界的にも注目される大きな映画祭に育ったんです。今は映画を撮影するためのフィルムコミッションをつくり、スタジオを作って、釜山はまさに映画の町になりつつあるわけです。私たちは、釜山で映画に携わる人たちと交流して、「やはり人材を育成していくことが大切なんじゃないか」ということになったんです。そこで「大阪ビジュアルアーツ専門学校」で、映画製作の勉強をしている学生さんが釜山に行って映画を撮ったり、逆に釜山にある「慶星(キョンソン)大学」の映像学科の学生さんに大阪に来てもらい、映画を撮るということがありました」
Q,手がけていることが大きいですね。では大阪アートポリス協議会の発足の経緯について教えてください。
「1990年に大阪青年会議所という団体で、大阪の21世紀をどうするか、どんな町にしたらいいかということを議論したんです。その中で大阪を映画の町にしようということになったんですね。提案だけではなく実現させることが大事じゃないかということで、1991年から今もやっているということです」
大阪の映画というと、映画製作じゃないですが、USJがありますね。
「最初はUSJの誘致活動もやっていたんですよ。1990年ごろというと、まだユニバーサルスタジオは、日本に来るかどうかわからなかったんですけど、私たちも誘致活動をして、実際にできたんですね」
Q,大阪の皆さんは、映画について関心を持たれていると思いますか?
「そうですね。大阪の方はよく映画を見られてますので、非常に映画に関心をお持ちになっていると思います。それに今、若い映画監督は、大阪出身の方が多いんですよ。井筒和幸監督や阪本順治監督、三池崇史監督など、東京の方と話をすると、今の映画界は関西の人間で占められているという話が多いですね」
「NPO法人アートポリス大阪協議会」の活動はホームページでも詳しくご紹介しています。また“こんな映画を撮るから協力して欲しい”など、映画製作に関する相談も受け付けてくれます。詳しくは下記までお問い合わせ下さい。 |
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「NPO法人アートポリス大阪協議会」
会長
木村家康さん |
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アカデミー賞の短編部門でオスカー賞受賞したCHRIS TASHIMA氏と木村会長 |
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アートポリス第3回フォーラム風景
(大阪産業創造館にて)
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アートポリス第5回フォーラムで
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プサン大阪交流事業での撮影風景
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