今回は、東成区を拠点に活動している手話サークル『年輪』をご紹介します。手話の団体としては、2006年の9月に『鶴見区手話通訳研究会』をご紹介しましたが、今度は東成区です。大阪市内には、増えてきているようです。『年輪』は、大阪で手話をしている団体の中でも老舗で“大手”の部類に入るそうです。副会長の衛藤千景(えとう ちかげ)さんにお話を伺います。
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松本:手話サークル『年輪』は、どういう集まりなのですか?
衛藤:1981年の国際障害者年に、東成区で第1回目の手話講習会が開催されました。その時、1年間講習を受けた1期生でサークルを作りたいということになり、『年輪』が始まりました。
松本:衛藤さんも、その1期生?
衛藤:そうです。
松本:参加したきっかけは何だったのですか?
衛藤:テレビや町で、手話をしている人を見かけた時に、どういうふうにお話されているのか知りたい、そして自分自身が手話を使って話をしてみたいと思ったのがきっかけで、習い始めました。
松本:その26年前の講習ですが、どんな感じで行われたのですか?
衛藤:週に1回、4月から翌年3月まで1年間講習していただきました。
松本:どんな感じの講習だったのですか?
衛藤:先生は健聴者の方ですが、ろうの方もたくさんついて、補助的に教えてくださっていました。
松本:第1回の講習会を受けたみなさんが、どんなふうにしてサークル活動へと移っていったのですか?
衛藤:毎週顔を合わせているろうの方たちとは、自己紹介などの手話は通じるようになりましたが、結局、1年終わった段階では、それ以上のことがまだ分からなかったのです。外に出たこともなかったので、先生に相談したところ、「他の区にはサークルがありますよ」ということを教えてくださったので、自分たちも東成区に手話サークルを作りたいと思って、講習生たちで話し合って作ることになりました。
松本:何人ぐらいでスタートされたのですか?
衛藤:講習会の時は50人以上いて、全員が卒業したのですが、サークルを作る段階で30人くらいになりました。
松本:今は、どんな活動をされているのですか?
衛藤:勉強会は、毎週火曜日の午後6時半から8時半まで、東成区の玉津会館で行っています。講習会ではなくサークルですので、自主活動です。先生はいなくて、サークルのメンバーでグループ勉強という感じのことをしています。
松本:ろうの方たちとの交流は、どうなっているのですか?
衛藤:その毎週の勉強会にも、ろうの方は来てくださっています。また、新年会や春の集い、秋の集い、納涼会や、80人ほどが参加するクリスマス会などの行事にもたくさん来てくださいます。
松本:ハイキングや一泊旅行もされるそうですね?
衛藤:はい。その時には、ろうの方たちと一緒に遠くへ出掛け、長時間いろいろなおしゃべりもできるので、とても楽しいですね。また、ホテルのお部屋割りの時に、ろうの方と健聴の方が一緒に泊るということが大切になってきます。危険を知らせるサイレンが鳴った時に、健聴者がろうの方を起こして知らせたり、音で何かのお知らせがあった場合にも、ちゃんと伝えられるようにということを考えて、お部屋割りをします。
松本:そういうところにも健聴者の方とろうの方、一緒に生活しないと分からない部分があるわけですね。その他に、ボランティア活動も積極的にされているそうですね。
衛藤:はい。区民ホールで行われる、成人の日記念のつどいや区民まつり、選挙での手話通訳のお手伝いをさせていただいています。
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副会長
衛藤 千景さん
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手話コーラスの様子
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クリスマスの集いにて記念撮影!
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クリスマス会場
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ふれあい広場にて
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区内防災訓練にも参加
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