松本:まずは、気になるenという名前ですが、どういう意味ですか?
藤田さん(以下、藤田・敬称略):三つ程理由があります。普段の生活をしていて絶対知り合うことのない人とも活動を通して出会う、というのがチームの目ざすところ。その意味の“縁(えにし)”の『en』。二つ目が、人が集まると、人数が増えるごとに、四角形から六角形、百角形、二百角形と、さらに多角形へとネットワークが築かれていくと、やがては丸い円に近づく、“円”としての『en』。あと、“遠足”とか“宴会”とかいろいろ掛けられる。
松本:楽しいことにもつながっているわけですね。
藤田:グローバルな活動を目ざしていくことから、アルファベットで『en』という名前にしたんです。
松本:いろんな思いが『en』の中にこもっているわけですね。
藤田:そうです。
松本:冒頭でも、若い方ばかりだとご紹介しましたが、どんな方が何人ぐらい集まって、今、活動されているのですか?
藤田:レギュラーメンバーを“ラーメン”と呼んでいますが、こちらが7人。1人だけが社会人で、他は全部学生です。
松本:代表の藤田さんは?
藤田:大学生です。
松本:学生さんですか。では、今まで出演された方の中で、一番若いですね。
藤田:そうなんですか。
松本:簡単に言いますと、どんなことをされている団体ですか?
藤田:“モンブー普及作戦”ということで、モンゴルをテーマとしたものをはじめ、いろんなイベントを企画して、実行するチームです。
松本:いつごろ、どういう形で活動は始まったのですか?
藤田:活動を始めたのは、去年です。私が通っている大阪国際大学に『学生チャレンジ制度』というものがあり、企画を出して、いいものであれば、実行するための予算がもらえます。それで『ハーン来訪〜三度目の正直』というモンゴル祭りを出したら、認められて、2005年11月に、大阪城公園で開催したのが始まりです。
松本:どんなイベントですか?
藤田:モンゴルのお祭りで、文化と文化の交流。内容は、モンゴルの民族楽器である馬頭琴の演奏、留学生によるダンス、モンゴル相撲、手料理の紹介としてショウロンポウのような伝統料理ボウズやモンゴルのお茶ツーテーツァイを無料配布、販売をいたしました。
松本:『ハーン来訪〜三度目の正直』のハーンっていうのはチンギス・ハーンですよね。ハーンは、二度日本に来ました。神風に追い返されましたが、三度目の正直とあるので、「えっ?」って思ったのですが、当然、友好的なイベントですよね。
藤田:はい、そうです。
松本:盛り上がりましたか?
藤田:来場者数は大体500人程で、たくさんの方が集まってくれました。
松本:1回目を開催されましたが、「これからも!」と考えていらっしゃるのですか?
藤田:もちろんです。大阪に『ハーン来訪』が根付いて、もっと盛り上がるように、毎年開催を目ざしています。今年も企画中です。
松本:そもそも、どうして、モンゴルなんですか?
藤田:友人に多くのモンゴル人留学生がいまして、その影響から3年前、モンゴル旅行をしました。
松本:藤田さん自身がモンゴルを旅行されたのですね。
藤田:そうです。それで心を打たれましてね。帰ってきた時に思ったのが、こんなに身近な国なのに、あまり知られていない。こんな素晴らしい国があるんだって、みんなに知ってほしいなと思いました。
松本:一番感じたモンゴルの良さって何だったんですか?
藤田:やっぱり大草原ですね。夜は自分の手のひらも見えないぐらいの闇があって。
松本:そういう本当の闇っていうのは、日本にいたらなかなか実感できませんもんね。
藤田:はい。
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