平城遷都1300年記念祝典イメージ
画像提供:平城遷都1300年記念事業協会

開幕まであと1年
平城遷都1300年祭
〜大和川を上って遣唐使が訪れた都〜
2009年1月3日放送

大和川水系流域の都・平城京が出来て、あと1年で1300年。それを記念して行われる「平城遷都1300年祭」に向け、いよいよカウントダウンが始まりました。今年は開催前イベントも予定されています。そこで今回は、話題のゆるキャラ「せんとくん」の出迎えを受けつつ、「平城遷都1300年記念事業協会」にお邪魔して、広報観客課の林成光(しげみつ)さんに初夢のように楽しいお話を伺いました。

メイン会場は平城宮跡

 まずは平城遷都1300年祭の概要を伺いました。
 メイン会場の
平城宮跡をゲートウエイに県内各地を巡る周遊型イベントで、会期は全体が来年1月1日〜12月31日、平城宮跡会場が4月24日〜11月14日です。平城宮跡事業、国や奈良県、市町村などによる関連事業、関連広域事業、事前展開事業が行われます。

 平城宮跡ではどんなことが行われるのでしょう。
 通季イベントと季節ごとのフェアを行います。春は市民参加で花を飾る「花と緑のフェア」、夏は8月に地面に明かりを散りばめ、雅楽や古楽器の演奏などをする「光と灯りのフェア」、そして、秋には「平城遷都1300年記念祝典」や1ヵ月以上にわたる「平城京フェア」が開催され、来春に完成する大極殿正殿前のステージで、有名ミュージシャンの演奏や、中国、韓国をはじめとするゆかりの国々の民俗芸能などが繰り広げられます。

 通季イベントも楽しみがいっぱいです。
 「平城京歴史館」は平城京時代を映像で楽しめるシアターで、万葉集や日本書紀を題材にした展示も行います。また、「遣唐使船復原展示」では、実物大の遣唐使船で帆の上げ下ろしなどの乗船体験ができ、体験型イベント「天平の旅」では、天平衣装を着けての撮影、木簡作り体験、奈良の伝統工芸品である筆や墨、瓦作り体験、発掘作業の疑似体験などができます。

 平城宮跡は広大。他にも多くのことが楽しめます。
 甲子園球場が30個ちょっと入る広さなので、六つの広場を造り、そこを拠点に色々な展開をします。例えば、ボランティアガイドの解説付きで平城宮跡及び周辺の寺や古墳などを探訪する「平城京跡探訪ツアー」、平城京ゆかりの地域等の出展参加、平城宮の警護をしていた衛士交代の再現、伎楽(ぎがく)や猿楽など古代芸能パフォーマンスをしながら練り歩く「あおによしパレード」などを考えています。なお、平城京歴史館など一部は有料になる予定ですが、平城宮跡には自由に出入りしていただけます。

関連事業も盛りだくさん

 県内での関連事業についても伺いました。
 奈良はゆっくり歩くのに適した場所ですから、飛鳥・藤原・平城宮を巡る三都ウオークや、宿泊型の「大和路まほろばスリーデーウオーク」などのウオークイベントを考えています。県内各地の博物館やミュージアムでは特別展示があり、「遣唐使展(奈良国立博物館)」、「国際書法交流奈良大展(奈良県文化会館)」、「平成万葉千人一首・完成記念イベント(県立橿原文化会館)」、「花鳥表現を中心に見た中国・朝鮮絵画と日本絵画(県立美術館)」、「シルクロード・仏教・奈良への道〜平山郁夫展(県立万葉文化館)」ほかが予定されています。

 関連広域事業も注目です。
 「東アジア未来会議 奈良2010」では、さまざまな国際会議の開催を考えています。例えば、「世界宗教者平和会議」や「世界歴史都市会議」などです。また、独自の会議として、日本、中国及び韓国の地方政府を中心に、ベトナムなどアジア諸国の地方政府による「東アジア地方政府会合」を開催します。さらに、東アジアや日本を取り巻く国際的な課題を解決するために、多様な“知”を結集して日本の目指すべきビジョンを構想し、国内外に発信する「弥勒プロジェクト」を展開します。

 もう一つ、事前展開事業は既に始まっています。
 昨年8月19日に登場した「せんとくん」を中心に事前PRを展開してきており、今年は8月に「ユネスコ東アジア子ども芸術祭イン奈良」の開催、10月に「ラリーニッポン」の奈良通過が予定さています。また、開催250日前にあたる今年4月26日には、谷村新司さんによるイメージソングの発表があります。谷村さんは上海音楽学院の教授をされるなど中国との関係も深く、東アジアとの連携を目指す1300年祭の開催主旨に合った方ですからお願いしました。2010年と言わず、今年から奈良にどんどんお越しいただきたいと考えています。

 

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林さん

平城遷都1300年祭についてお話を伺い、2010年が楽しみになってきました。興味のあるイベントがたくさんありすぎて、どれに参加しようか今から考えてしまいます。皆さんも、ぜひ癒しの奈良にゆっくりとお出掛けください。そして、大和川にもどんどん行って、一緒にもっともっと知っていきましょう。