奇麗な石川をもっと奇麗に！
キッズが聞いた河内長野市民の意気込み
〜 「大和川・石川クリーン作戦」を前に 〜
2008年3月1日放送

「大和川・石川クリーン作戦」開催を翌日に控え、キッズリポーターの井阪若菜（中２）さん、永井ひかる（小６）さん、眞壁友里（小５）さんと一緒に、今年のメイン会場となっている大阪府河内長野市に来ています。河内長野駅から歩いて５分ほど、西条大橋上流側を穏やかに流れる石川は、住宅街の真ん中を貫いている割に、水は透き通り、ごみもほとんど落ちていません。その様子にキッズリポーターたちも感心しています。

クリーン作戦発祥地の一つ

　河内長野市では、「河川を美しくする市民の会」が主体となって、大和川・石川クリーン作戦が行われます。会長の三谷圭三さんにお聞きしました。
三谷　昭和60年12月、河内長野市が「河川を美しくする都市」の宣言をしたのを受け、翌61年に自治会等の団体が集まって環境市民ボランティア「河川を美しくする市民の会」が出来、河川一斉清掃が始まりました。61年は８月に市内８カ所で行いましたが、暑かったので翌年からは３月第１日曜にしました。前後して自主的に始まっていた羽曳野市と富田林市の清掃活動とも歩調を合わせ、３市が一緒に行っておりましたが、これが大和川・石川クリーン作戦へと発展していきました。現在、市内の会場数は15に増え、１２００人から始まった参加人数は１５００人に、参加団体は80になりました。
井阪　清掃以外には、どんな活動をしているのですか。
三谷　夏場に観光地の滝畑ダムで、観光客に水辺を奇麗にと呼びかける啓発活動をしています。また、市内の小中学生から絵はがきサイズの絵を募集し、優秀作を表彰する「はがき絵コンクール」を主催しています。

石川の里親になった皆さん

　「河川を美しくする市民の会」への参加団体「河内長野市栄町連合町会」の会長、巽（たつみ）勝彦さんにもお聞きしました。両会は、「アドプト・リバー・栄町」という協定を平成16年に結んでいます。
巽　アドプトは自治会や企業等が川の里親になって奇麗にしていく制度で、力を合わせて川を大切にしていきたいと考え、両会と大阪府富田林土木事務所、河内長野市の４者で協定を結びました。年３回の河川清掃を条件に、清掃用具が借りられ、清掃翌日にごみの収集もしていただけます。この辺りは昭和57〜59年の区画整理で住戸が相当増え、元々、地域の皆さんは道路や河川のごみを自分らで清掃したいと考えていました。
眞壁　年３回の清掃は、いつ行われているのですか。
巽　３月のクリーン作戦、そして８月と11月です。
永井　クリーン作戦へは、何人が参加していますか。
巽　栄町連合町会は４町会、約１６０世帯から成り、最近は１００〜１２０人に参加してもらっています。

　石川は、昔、すごく奇麗だったそうです。
巽　今では想像もできないぐらい奇麗で、飲み水にもできるほどでした。当然、魚が泳ぎ、子供もプール代わりにして泳いでいました。今も水は奇麗ですが、川底が相当汚れてきております。しゅんせつをお願いしていますが、予算の関係でなかなか実現しません。
井阪　アドプト・リバー・栄町で清掃を始めてから、この辺は何か変わりましたか。
巽　目に見えて川の水が奇麗になりました。魚が泳ぎ、なかなか見られなかった蛍が飛ぶようになりました。カワセミやサギ、朝にはカモも24羽泳いでいます。今後は、川にごみを捨てない運動をしていきたい。

２万人が拾う３００ｔのごみ

　最後に、大阪府河川室河川環境課の小林広和さんに、クリーン作戦について伺いました。
小林　府内の10市２町１村が参加し、その内の９市１町が清掃、１市１町が河川パトロールを予定しており、会場の数は合わせて約70カ所となります。

３人のキッズと愛須（右）

眞壁　参加人数は、大阪府全体でどれぐらいですか。
小林　昨年は１万８０００人で、今年は２万人を見込んでいます。平成９年の第１回は約１万人でしたから、今では倍の規模になっています。
永井　大阪府全体で、どれぐらいのごみが出ますか。
小林　昨年は３０３ｔ出ました。ペットボトル、空き缶、たばこの吸殻が多いのですが、自転車が出てくる会場もあります。過去には金庫も出できました。一斉清掃は、川が奇麗になるだけでなく、これだけ大勢が川を大切にする気持ちで集まることに意義があります。テレビやラジオ、新聞でも取り上げられ、ますますクリーン作戦が広がればいいと思います。

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大和川・石川クリーン作戦を翌日に控え、河内長野市で参加される皆さんにお話を伺いました。清掃活動は、まめに継続していくことがとても大切。そして、時には同じ気持ちの人が一緒に活動をすることで、お互いの励みになり、これからもっとがんばろうという気持ちが強くなるのではないでしょうか。