浮遊体験の様子

川の楽しさを知ることが
大切にすることにつながる

〜「やまとがわ源流体験」開催〜
2007年9月1日放送

大阪府河内長野市。滝畑ダムから少し上流の石川は、幅が2〜3mで、美しく澄んだ水がたっぷりと流れています。大和川水系で最も奇麗な支流の一つ、石川のこの源流域では、8月25日に「やまとがわ源流体験」が開催されました。今回は3人のキッズリポーター、井阪若菜(中2)さんと弟の井阪阿怜(小4)君、永井ひかる(小6)さんが、このイベントに参加し、リポートをしてくれました。

川に入って生物調査
「きれい」な水の証拠を発見

 開会式の後、川に入っての活動が始まりました。まずは、「谷幸三先生の水辺の生物大捜査!」です。服がずぶぬれの子供たちもいます。指導された環境科学博士の谷幸三先生にお話を伺いました。
 今日は22〜23種類の生物が見つかりました。特に「きれい」な水にいるサワガニやヘビトンボ、アユもおりました。大和川の源流域に、こんなにたくさん生物がいることに感動しました。去年より今年の方が、生物が多く、環境は徐々によくなってきていると思います。

 ただ、大和川は昨年も水質ワースト1でした。
 30年、40年前は、BODという汚れの基準が30mg/リットルぐらいやった。それが4.5〜5mg/リットルぐらいになり、もう基準値のあたりまで来ています。家庭から生活排水をできるだけ流さないようにすることが大切。少しぐらいいいだろうと、小さじ1杯分を200万人が流せば、ものすごい量になるんですね。また、こうして川に入ることは大人も子供も楽しく、川を「きれい」にしていかなければだめという実感もわいてきます。

 子供たちが、それぞれ採集した生き物を手に持ち、川から上がってきました。キッズリポーターたちはどうだったのでしょうか。
阿怜 サワガニとかはお姉ちゃんやお父さんが取ってんけど、僕はエビ2匹しか取れへんかった。
若菜 岩場でカニをひたすら探してました。

 水に入って、どうだったのでしょう。
若菜  めちゃ冷たくて、クーラー利いている部屋よりいいんじゃないかと、ちょっと思っていました。

 永井さんは、ボウルの中に石しか入っていないように見えるのですが…
永井 名前は分からないけど、岩とかにくっついていたり、石の塊の中に入っていたりするような虫や、見えないぐらい小さな虫を取りました。スタッフの人に、岩をはぐったら出てくると言われ、やってみたら小さいのがたくさん取れました。

 

冷たい水に浮かび
石に絵を描く子供たち

 昼食後は「大和川博士」による講座が行われ、川でも楽しいイベントが待っていました。ライフジャケットを着て川を流れる「浮遊体験」です。永井さんはライフジャケットを着けました。
永井 川を流れるから、どきどきしてちょっと恐い。

 そう言うと、そっと川の中に入り、体を少しずつ慣らすように水を掛けてもらって、体を川の中に沈めていきました。そして、上手に浮き、ゆっくりと流れはじめました。笑顔で、気持ちよさそう。
 浮遊体験を終えたばかりの2人に聞きました。

永井 冷凍庫の中にいるみたいに、水がとても冷たかったけど、うまく浮いたので楽しかった。
阿怜 僕も寒かったけど、一回流れてみると気持ち良かった。あんな体験は初めてだったので。

 川に入って見た水は、どうだったのでしょう。
永井 水は思っていたよりは奇麗だった。またやってみたい。
阿怜 中流よりは奇麗やし、流れも少し早くて、生物もいっぱいいる。来年もあれば来たいと思います。

 一方、ステージ前のテントでは、河原の石に絵を描くストーンペインティングが行われています。紙皿をパレット代わりにし、アクリル絵の具で思い思いの絵を描いています。参加している若菜さんは、作品がだいぶ完成しているようです。何を描いたのでしょう。
若菜 「おかめ納豆」のあの人をモチーフにして、描きました。

 少しだ円形の石に、黒一色で描いています。
若菜 絵の具じゃなく、墨を使って描きました。その方がしっくりくるんで。

 雰囲気が出ています。さすがという感じです。
若菜 そうでしょうか、ありがとうございます。(石に絵を描くのは)小さいころに何度かやったことあるんですけど、最近はあんまりやってないですね。結構、楽しかったです。

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3人のキッズリポーターと

最後に3人は、石川に入った感想をそれぞれ語ってくれました。
阿怜 水が冷たくて奇麗だったので、中流や下流とは全然違うなあと思いました。
若菜 生き物がいっぱいいたので、大和川って奇麗ないい川なんだなって思いました。
永井 すごく冷たくて気持ち良かったし、奇麗やから泳いだし、生物もたくさんいました。