一日水辺の楽校

楽しぃんやさかい大和川
こんなの初めて!
〜 “一日水辺の楽校”開催 〜
2007年8月4日放送

子供たちの環境学習や自然体験などの場に川を使ってもらおうと、国土交通省が進めている「水辺の楽校プロジェクト」に、堺市の「楽しぃんやさかい大和川水辺の楽校」が大阪府で初めて登録されました。開校を平成21年度に控え、去る7月28日(土)には、一足早く「楽しぃんやさかい大和川〜一日水辺の楽校〜」が開催され、子供たちが水に親しみました。今回はその時の模様をご紹介します。

再来年の開校に向けたイベント

 堺市堺区の会場では、大勢の子供たちが楽しそうに水遊びをしています。ここには、観覧席にもなる段々の護岸など、水辺の楽校としての施設が国土交通省により整備されます。それがどう使われるのか、堺市教育委員会の外山善正さんに伺いました。水辺の楽校は、何年生が対象なのでしょう。
外山 水辺の楽校は、小中学生が対象です。遠足や社会見学の機会などで利用しますが、社会科や総合的な学習の時間などのカリキュラムとして位置づける必要があります。例えば、5年生の社会科で環境を守る働きについて学んでいて、琵琶湖の事例が扱われていますが、身近な大和川の水質浄化の取り組みについても取り上げていきたいと考えています。

 地域やNPOの協力も、大切なようです。
外山 現在、堺市内には、NPOの協力でアシを植え、水質浄化を行い、水生生物を増やし、アシ船を作って川を下る体験をしている小学校があります。学校教育の中だけでは限界がありますので、地域やNPOの皆さんの力を借りることは必要です。

 堺市河川水路課の奥野和孝さんに、堺市としてのハード整備について伺いました。
奥野 水辺の楽校をサポートするようなトイレや着替え場所など、主に厚生面の施設を大和川河川公園に整備することを考えています。子供が思い切り水に入る時には、環境面がサポートされないといけません。

 今日のイベントについても伺いました。
奥野 21年の開校に向け、子供さんに実際に色々してもらい、意見を聞いて、検証していくのが開催主旨です。子供たちからユニークな意見が出ることを期待しています。会場は砂州の「水辺の会場」と、展示等をしている堤防上の「メイン会場」に分かれています。

 水辺遊びの手伝いをされているのは、どういう皆さんなのでしょう。
奥野 地域の方や団体、ボランティアの方に入っていただいています。今回の行事を考えていく中で、川に関わっている皆さんから、色々な意見が出ました。地域のお年寄りの方からも、昔の話を伺いました。


大和川の魚も展示

大人もうれしくなる
子供たちの川遊び

 水辺の「せせらぎ遊び」コーナーで声を上げている子供たちに聞きました。大きなスコップを持っている女の子がいます。
女児 危ない石やガラスを見つけて袋に入れたり、砂を掘ってコイを入れたりしています。

  川の中に入ってみて、どう?
女児 うーん、なんか気持ちいい。靴を砂の中に入れると、冷たくなっていた。

 服のまま寝ころんでいる女の子もいます。
女児 遊んでた。泳いでた。楽しい。でっかいコイ、おったで。

 今までこうやって川で遊んだことある?
女児 なーい、初めて。気持ちいい。

 ボランティアとして参加している方にも伺いました。子供たちを見て、どう感じているのでしょう。
男性 やっぱりうれしい。こうやって目の届くところで、いつでも遊べる状態が日ごろからあればと思います。それには安全・安心が大事ですが、日ごろ流れているごみを見たら、とても子供たちに遊んでもらえる川ではない。たくさんのボランティアの方に、川の中のごみを拾っていただいていますが、川にごみをほかさないことが第一です。子供たちがそれを感じ、引き継いでくれることも、私たちの夢やしね。

 2年後には、水辺の楽校が開校します。
男性 大いに期待してるんですよ。後世に残るような立派な楽校にしていきたい。地域住民の方も応援すると言われています。今日も展示していますが、ここから下流に18種類ぐらいの魚がいます。みんな自身を持ってほしい。さっき投網で魚を採集したら、子供たちが感激していました。まだこれだけの魚がいる、いいとこやねん。これを忘れずにね。

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奥野さん
外山さん

「楽しぃんやさかい大和川〜一日水辺の楽校〜」では、大和川で取れた魚の展示があり、こんなにいるのかと思ったのですが、川の中に入ると、実際にカエルやコイがいたりして、実に多くの魚を見ることができました。子供たちも川に入り、川と触れ合って、楽しさを体いっぱい感じているようでした。