堤防上に七夕飾りが並ぶ大和川

天まで届け!
清流復活の願い
〜大和川七夕まつりがスタート〜
2007年7月28日放送

奈良県三郷町。JR王寺駅北西辺りの大和川は、流れが穏やかで、中州には鳥がいます。そして、堤防を挟んだ大和川沿いにある三郷中央公園では、今日から「すきやねんふるさと〜大和川七夕まつり」がスタート。終わったと思っていた七夕が、関西では珍しく、約一月遅れで行われると聞いて少し嬉しくなりました。「大和川七夕まつり実行委員会」委員長の岡島三千男さんにお話を伺いました。

川になじむことが第一歩

 初日の28日は、朝から準備が行われるようです。
岡島 まず、朝8時にスポーツ少年団や自治会の役員、ボランティアの皆さんに集まっていただき、近くの竹やぶから竹を切ってきます。それに、保育園児やお手伝いの方々が、用意した短冊を付けてくれます。その後、みんなで道の両サイドに立てていきます。

 どういう主旨で開催されるのでしょうか?
岡島 僕らが小学生のころ、ここは学校の水泳場でしたが、今は臭いから誰もそばに行かない。だから、川になじんでもらい、自分たちで奇麗にしよう、台所から流す物など気を付けようと思ってもらう、「清流復活」が最初の思いです。それと、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんにも気軽に来てもらい、自分たちで書いた短冊を付けてもらう、「三世代交流」も目的の一つです。また、子供たちの生涯心に残る思い出づくりも兼ねています。子供が手で持ってする花火のセットを、全員にプレゼントするんです。昨年までは、子供たちによる花火大会を堤防でやっていましたが、やけどなどが心配なので、今年は持って帰ってもらおうかと考えています。僕が子供のころ、毎年7月14日に仏事があって、お菓子と花火をくれました。境内で花火をしたのが本当に心に残っています。

 子供たちは、こういうイベントをずっと待っていたのかも知れません。
岡島 そうね、楽しみにしているって言いますよ。保育園や幼稚園、老人福祉センター、スポーツ少年団に前もって短冊を渡すと、お願い事をいっぱい書いて付けてくれます。保育園や幼稚園でも、竹を1本か2本立ててやっておられますが、50本も立てる大々的な七夕まつりは経験ないんじゃないですかね。

 なぜ、開催期間がこの時期なのでしょうか?
岡島 夏休みに入った方が子供が来やすい。でも、色々な団体に聞くと7月は行事が多いので、8月の七夕にしたんですよ。8月4日なら、行事が大体終わっているということです。

 


道も飾り付けられて

ウナギが取れ
ボートが浮かんでいたころ

 7月28日から8月4日までは、何か催しがあるのでしょうか?
岡島 間の日は竹を立てておくだけ。それぞれに短冊を付けに来てもらう。最終日には、ここに低いステージを組み、音響を入れ、今年は(地元局)FMハイホーの「ベンスリ」という3人のグループに司会をしてもらってビンゴゲームなどをします。そして、夜の「笹竹大とんど」は、28日に30〜40本の竹でやぐらを組んでおき、4日に飾りの竹をそれに寄せ掛けていく。8時半ごろに火を着けるんですが、ぼんぼん竹が弾く音と熱で、もうすごいんですよ。短冊を燃やし、お願い事を全員で天に上げようという企画です。天が焦げちゃうかな(笑)

 一昨年までは、そこで終了だったようですが…
岡島 昨年から王寺町の花火大会がなくなったため、大とんどの後、ここで打ち上げ花火を15発やっています。警察や消防からは、あんまりたくさん上げると人が集まりすぎて困るとは言われていますけど。

 大和川に関する展示も行われるようです。
岡島 国土交通省大和川河川事務所にお願いして、大和川の環境に関するパネルや、我々が泳いでいたころの大和川の写真を展示します。今の子供たちに、「この川で泳いでいたんだぞ」というように見せるんです。我々の世代は、みんな朝から晩まで川で泳いで、フナやウナギを取りました。水中メガネしてもぐっていくと、ウナギがぱっと顔を上げるので、かわいそうだけど、そこをヤスで突くんです。ウナギのかば焼きも食べました。それと、この明治橋のところにダムみたいなものがあって、そこから深くなっていたので、ボート屋さんがありました。1時間60円だったと思います。ボートがたくさん浮かんでいましたよ。奇麗だったから、みんな川で遊んだんです。広域下水道がつながる平成22年以降、アユが遡上(そじょう)するような奇麗な川に、またなるんじゃないでしょうか。


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岡島さんと大和川で

今回は「第4回すきやねんふるさと〜大和川七夕まつり」について、ご紹介しました。毎年、最終日はステージや大とんどなどで大変盛り上がるとのことですが、来年からは大和郡山市で生産されている金魚を、大和川に放流することも計画されているようです。また一つ、楽しみが増えそうです。