総合治水って何ですか?
〜奈良に総合治水が必要なわけ〜
2007年5月19日放送

雨の季節を前にした5月15日から21日までは、「総合治水推進週間」です。5月12日(土)には、奈良県橿原市で総合治水について紹介するイベントも行われました。そこで今回は、総合治水って一体、どんなものなのか?また、奈良の地形とはどんな関係なのか?などについて、じっくりとお話を伺いました。
川に堤防を造る、堤防を補強する、川の幅を広げる、深く掘る、川をまっすぐにする、といった「河川改修」や、ダムや遊水地(ゆうすいち)を造る、といった通常の治水対策だけでは対応できない場合、「流域対策」と呼ばれる事業を行うことがありますが、そうした治水対策と流域対策をあわせて「総合治水」と言っていい、さらには、そうしたハード面の整備だけでなく、警戒避難体制や水防管理体制の確立や強化といったソフト対策も、総合治水には含まれます。
流域対策には、大きく次の四つがあります。
1.ため池を治水に利用する。2.ため池がなくならないように保全する。3.防災調整池と呼ばれる池を造る。4.雨水貯留浸透施設を整備する。


奈良盆地は、四方を山に囲まれたお皿のような地形で、しかも156 本の川の出口が、たった1本の大和川という水のたまりやすい地形のため水害が起きやすく、総合治水が欠かせません。とくに最近は、人口が増えて、宅地になっていくペースが激しいため、保水機能低くなっているからです。 国土交通省近畿地方整備局は、奈良県および奈良県下の市町村と「大和川流域総合治水対策協議会」を作って、取り組みを行っています。
今回、
お話を伺ったのは、国土交通省大和川河川事務所の橋通夫(みちお)さん(左)と、奈良県土木部河川課の長坂健(けん)さん。