大和川のヒミツ
吉野川分水と流しびな
〜恵みの川に残る素朴な伝統〜
2007年4月14日放送

吉野川は、日本で最も雨の多い地域の一つである大台ヶ原を水源にして、奈良県では吉野川、和歌山県に入ると紀の川と名前を変えて流れる紀の川水系の川です。 大和平野の田んぼは、この豊かな吉野川の水の一部をいただいて、お米を育てていますが、その水は最後に大和川水系へと流れていきます。つまり、吉野川の水は大和川に流れ込んでいると言えるのです。

吉野川から水をいただいていることを吉野川分水といいますが、吉野川分水が行われているところが、『下渕頭首工(しもぶちとうしゅこう)』という施設です。 東から西へと流れる吉野川の水の一部を、北の方向へと導いている施設で、高さが3mほど、長さが60mほどあります。堰堤によって、魚が上れないため、堰堤の両サイドには魚道がつけられています。

 


吉野川分水地点から西に3kmほど、五條市南阿田(みなみあだ)地区の源龍寺では、4月第一日曜日におひなさん供養が行われ、吉野川は流しびなが行われます。4月1日、現地で「南阿田八田流しびな保存会」会長の本田隆昭さんと、亀多和枝さんにお話を伺いました。