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地域住民発の川の掃除が
一万人規模の大イベントへ
吉岡さん、「大和川・石川クリーン作戦」は、どのエリアで、どれぐらいの規模で行われるんですか？
吉岡 大阪府内13の市町村が参加します。河川清掃を行うのは大阪市、堺市、八尾市、松原市、藤井寺市、柏原市、河内長野市、富田林市、羽曳野市の9市と河南町。他では河川のパトロールをします。会場は約60ヵ所。大和川、石川の流域全体になります。メイン会場では、地元自治体に加え国土交通省、大阪府が参加し、清掃前に式典を行います。今年のメイン会場は、松原市です。
大和川は大阪府の中だけでもいくつか支流があります。どうして「大和川と石川」の組み合わせに？
吉岡 元々は、富田林市の「石川を美しくする市民運動協議会」を中心とした地元住民の皆さんが、昭和59年に「石川大清掃」を始めました。その後、平成7年に大和川の水質が全国の一級河川の中でワースト1に。これを受けて「大和川水環境サミット」が開催され、大阪府知事が「1万人規模のクリーン作戦を実施しましょう！」と宣言。平成９年３月に「石川大清掃」とタイアップして、「第1回大和川・石川クリーン作戦」が開催されました。以後、毎年３月第一日曜日に開催しています。
地元の方が自主的に行っていた活動に、国や自治体が加わったということですね。
吉岡 はい。地域の皆さんが頑張っておられるところが、大阪らしいかなと思います。第1回の時は約1万人集まり、今では、およそ倍の規模になっています。
大阪府全体で、どのくらいのごみが出ますか？
吉岡 大体250〜260トンほどが出ます。ペットボトルやたばこの吸い殻、家電などが多いです。
年に一回でも大勢の人が一堂に会して清掃をするというのは、意味のある大切なことですよね。
吉岡 ごみを拾うことの効果もありますが、大勢の皆さんが川に目を向け、「川を大切にする」という気持ちで集まることが大切です。当日は、どなたでも参加できます。川に触れ合う気持ちでお気軽にご参加下さい。 |
河川敷に捨てられたごみを
処分するのに莫大な費用が
明日に向け、大和川のごみの様子を事前調査しようと思い、大和川河川事務所堺出張所の田中さんのご案内で、大阪市住之江区平林南に来ました。まさに大和川の河口。海との境目ぐらいで、潮の香りがします。対岸は堺市。本当に奇麗な風景なんですが、びっくりしました。端のほうに、たくさんのごみがびっしりたまっています。どうしてここにたまるんですか？
田中 川の流れが影響してると思います。大阪湾に流れて行かないごみが、こちらの右岸側にすべて漂着してしまいます。ほとんどがペットボトルとか空き瓶など家庭ごみのようなものです。
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続いて、東住吉区の矢田に場所を移動しました。大和川に架かる行基大橋の下に、大きなごみがあります。冷蔵庫、布団、たんす、自転車、タイヤ…。どうしてここに、こんなにたくさん集まっているんですか？
田中 心ない人たちが、河川敷に捨てて行くのです。それを東住吉区にお住まいの方が、普段から片付けて、橋の下に集めて置いて下さっているんです。
ごみを処分する費用はどうなっているんですか？
田中 大和川河川事務所で処分しているごみは、大体4トンダンプで年間300台分くらいあり、費用にして約2000万円かかっています。それは皆様から頂いている税金でまかなっています。非常に矛盾したところがあると思っています。
もう、腹立たしさが倍増しました。今、ちょうどバイクで来られた方がごみを拾っています。こういった日常の活動によって、随分ましにはなってきたんですね。ここは風景も素晴らしい憩いの場なので、ぜひこの大和川を守っていきたいですね。
田中 はい。次世代につなげる奇麗な大和川を目指して頑張ります。また、我々の力だけでなく、流域に住む方々の努力なくしては、奇麗にならないと思いますので、ご協力願いたいといつも考えています。
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吉岡雅幸さん（左）と田中克己さん |
明日は私も、メイン会場である松原市の大和川西青少年運動広場に出向きます。そして、一緒に清掃活動をして、参加している皆さんにもお話を伺う予定です。皆さん、ぜひ来て下さい。一緒に頑張りましょう！たくさんのごみを拾って、すっきりとした気分になって、大和川で癒されましょう。
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