「大好きな大和川のことを
調べました!」

学校のみんなで調べた
たくさんのこと
〜天美北小学校4年生の研究〜
2007年2月10日放送

大阪府松原市の一番北側、大阪市との境界近くを大和川が流れています。この辺りはとても見通しがいいんです。今日はここから南へ歩いて、松原市立天美(あまみ)北小学校を訪ねます。校区に大和川が流れているということで、総合学習の時間に4年生のみんなが大和川に関する研究をしているそうです。一体、どんな結果が出たのか。4年生担任の高見優二先生と元気いっぱいのみんなに聞いてみましょう。

世界には、水をくむために
学校に行けない子もいる

 大和川を学習しようと思ったきっかけは何ですか?
高見先生 子供たちが普段から慣れ親しんでいる、身近な大和川をもっと知ろうと、国土交通省の大和川河川事務所の職員の方にお願いして、出前授業をして頂きました。それをきっかけに学年全員で、パソコンや本で調べたり、たくさんの人へインタビューするなどして、学習を深めていきました。

  では、直接みんなに聞いてみましょう。まず大和川河川事務所の人たちからは、どんな話を聞きましたか?
中川 初めに、大和川の付け替えの話を聞きました。次に、校区を流れる今井戸川の水、大和川の水、水道の水で水質検査をさせてもらいました。大和川を奇麗にするための浄化施設のことも教えてもらいました。
福本 水道水に、しょうゆをほんの少し入れただけで、汚い今井戸川の水よりずっと汚くなるのでびっくりしました。微生物が有機物を食べるのが面白かったので、浄化施設のことも、もっと知りたいと思いました。

  その後、自分たちでいろいろ調べてみようということになって、まず世界の水について調べたんですね。
 はい。世界の水事情をユニセフのホームページや本などで調べました。アフリカのニジェールでは、川の水を暮らしに利用しています。でも、消毒されていない水には寄生虫などがいて、病気を引き起こすそうです。また、川がない土地では海水を利用したり、深い井戸を掘ったりして水を手に入れているそうです。毎日水くみに行くために、学校に行けない子供がいることを知って驚きました。水道の栓をひねるだけで安全な水を手に入れることができて、日本に住んで幸せだと思いました。

 そして、今度は日本の水事情を調べたんですね。
福本 私は、日本の水道が川の水を使っていることを知りました。昭和53年まで、堺市の浅香山浄水場で大和川の水を水道にしていたこともインターネットで調べて知りました。しかし今では、大和川が汚れて、水道の水としては使っていないそうです。このまま川が汚れると、日本の水道も危ないと思います。

 そこで、川を奇麗にしようと努力してる人たちがたくさんいることを、勉強したそうですね。
岡村 私はとくに、大和川河川事務所の人たちの仕事を調べました。大和川河川事務所の人は、流域の小中学生に呼び掛けて、掃除をしたり、生き物の観察をする教室を開いたりと、川を美しくするためのイベントを行っています。地域の人々も、さまざまな活動をしています。私は、そうしたイベントにできるだけ参加し、川にごみを捨てないようにしようと思いました。

 


 みんなで水質も調査したんですか?
阪本 はい。大和川に流れ込む西除川、東除川、今井戸川の水質を調べると、西除川が特に汚れていました。大和川を奇麗にするには、大和川に流れ込む川を奇麗にしなければならないと思いました。また、別の友だちは生活排水を汚さないために、天ぷら油からせっけんを作る実験をしました。

「ごはんつぶを残さない」は
私の家の決まりごと

 そして最後に、自分たちで何ができるかを、みんなで考えていったのですか?
中川 下水処理場の人たちがたくさんの水を奇麗にしなくていいように、節水する方法を調べた友だちや、校区のクリーン作戦の参加を呼び掛けた友だちもいました。私は、生活排水を減らす方法を調べました。例えば、調味料を掛け過ぎない。台所の三角コーナーに水切りネットを付ける。そういうちょっとした努力で生活排水を減らせます。一番やりやすいのは、「お茶わんにごはんつぶを残さない」だと思います。

 これから大和川は、どうなっていってほしいですか?
中川 大和川が奇麗になって、浅香山浄水場が再開してほしいです。
福本 泳げるぐらい奇麗になってほしいです。
岡村 奇麗な川で魚とかをつかまえてみたいです。


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みんなで研究したことを
発表してくれました

4年生のみんな、本当に素直ないい子たちばかりで、大和川の話をしている目がきらきらしていて、感動しました。大好きな大和川のことを、本当にたくさん知っているんですね。今後は総合学習の成果を保護者の方や地域の方を招いて発表するとのこと。応援してますので、これからもぜひ頑張って下さい。