20数年前に釣ったアユは
油臭くて食べられなかった
水槽にはどんな魚が入ってるんでしょうか?
山野 フナ、コイ、スジモロコ、ドジョウ、ヨシノボリ、カワエビ、テナガエビ、ヤゴ、カメなどです。
小さな水族館みたいですね。網でとったんですか?
山野 下高野大橋の橋脚付近で、網と釣りの両方で。40年前から大和川でとってます。珍しいところでは、22〜23年前に、アユも12〜13匹とったことがあるんです。あまりに奇麗な魚体だったんで、家で焼いてもらったんですけど、箸を付けた途端、油臭うてね。
大和川が、ちょうど汚れ始めた時代だったんですね。山野さんは釣りが好き、川が好きということで、「東住吉区未来わがまち会議」の「環境・バリアフリー・美しさ」というテーマのグループに所属されていますが、この会議はいつから始まって、どういった活動を?
山野 平成16年から始まりました。東住吉区が、どんな町なのかをグループごとに見て回り、どんな町にしていこうかと、いろんな討論をしています。
大和川の生き物の展示も活動の一つ?
山野 はい。昨年の7月29日に浅香山であった「大和川水辺まつり」で展示して、評判が良かったので。10月の区民フェスティバルでも展示しました。
これまでに、どんな生き物をつかまえて、寄付を?
山野 スジエビ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、テナガエビ、モクズガニ、カワムツ、ニゴイ、ミドリガメ、ハゼ。耳の所が赤いミシシッピアカミミガメなども。
テナガエビは昔、四万十川にしかいないともいわれていた、お料理にも出てくるエビですよね。このように、大和川の生き物を展示する目的というのは?
山野 こういう小動物も含めて、「すべて生きてる、住んでる」ということを示して、ちょっとでも「汚さんとこか」という気持ちを持って頂けたらと。
大和川の支流の中でも、最も汚い川の一つといわれている西除川についても詳しいということですが。
山野 以前はホタルも飛んでましたし、川の生物はほとんどいました。西除川は分かりやすく言うと、掘った川なので、石をめくったりすると水がわいてくるんです。アユも上ってきていたと思います。
その後、汚れていく様をずっと見てこられたと。
山野 一番印象的なのは「24D」という除草剤です。田植え前に水を張ってまいたのが、全部排水として池とかに流れ込んで、底生動物を全滅に追いやった。泥へ潜るウナギ、ドジョウも、堤へ出るザリガニも。ホタルの餌にもなるカワニナも、全部消えたと。それが昭和33〜34年頃。今は、随分奇麗になりました。
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良くなってきた大和川に
多くの希望を持つ
大和川について、何か気付かれることはありますか?
山野 10年程前から、大和川へ行って石をめくると、ウナギの稚魚が盛んに逃げたり砂へ潜ったりする姿を見始めました。そこから徐々に回復してきてるとは思います。BODがワースト1といっても、昔に比べれば数値が良くなってるのは確かです。大和川にいろんな希望は持ってます。けど、いっぺんにはいかないと思うんです。昔は、「川は三尺流れたら奇麗になる」と言って、ごみでもエビやカニ、魚の餌になって浄化できました。まあ、僕が育った戦後は食糧難で、ごみもほとんど出ず、人口も少なかったですから。でも、今はそういうわけにはいきません。
ご自身で今後、何か考えてらっしゃることは?
山野 昨年から行われている下高野橋の架け替え工事についてです。今ある橋は、敷石や繰り石を積む昔の工法で造られているため、橋脚部分で川の流れに変化ができ、酸素が溶け込んで、魚のすみやすい場所になっています。でも新しい橋になると、橋脚が減り、流れに変化がなくなってしまうんです。そこで僕が思うのは、旧橋をすべて撤去するのではなく、魚が集まる基部だけでも、一部残して頂いたらなと。
いろいろと考えておられますね。これからも、趣味の釣りを活かし、いろんな活動頑張って下さい。

山野護さん
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インタビュー時以外でもたくさんお話をして下って、大変ためになりました。次の世代に奇麗な大和川を残したいということで、いろいろなアイデアをお持ちでいらっしゃいました。みなさんも、そういった一人一人の思いを心に、大和川にお出掛けになってみてはいかがでしょうか。 |