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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知って欲しい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2005年5月21日(土)放送
タイトル
今回は、今はあまり使われなくなった貯木場を有効利用して、街を活性化させる活動をされています「平林フォーラム」代表発起人で、副会長の林田 元宏(はやしだ もとひろ)さんにお話をお伺いします。

収録写真メイン


ホームページでは、大阪が大好きな私、藤原宏美がNPO法人やNGOなどの団体をご紹介していきます。今回は、木材関連など地元企業の若手経営者が集まって、今はあまり使われなくなった貯木場を有効利用して、街を活性化させる活動をされています「平林フォーラム」代表発起人で、副会長の林田 元宏(はやしだ もとひろ)さんにお話をお伺いします。

Q.大きな池のような貯木場には、丸太が浮かんでいますが、何をするための場所なのでしょうか?
「貯木場は、木材の丸太を保管するための場所です。昔はアメリカ、カナダ、フィリピン、マレーシア、インドネシアなどからたくさんの丸太が日本に輸入されてきました。しかし1度にたくさんの丸太を製材することはできないので、しばらく保管をしておかなければいけません。そのため丸太を水に浸けておくために貯木場が使われました」

Q.貯木場は、丸太を保管しておく場所、倉庫のようなものだと思うのですが、なぜ水に浮かべるのでしょうか?
「木材はそのままの状態で置いておきますと、空気によって乾燥してしまい、割れてしまいます。水に浸けておくと、割れにくいということ、また丸太の場合、非常に重いので、トラックだとたくさん運べませんが、水に浮かべたまま運ぶと、1度にたくさんの丸太を運ぶことができるので、非常に便利であることが貯木場を活用した理由です」

Q.貯木場は、いつ頃できたのでしょうか?
「私が聞いている範囲ですと、昔、多くの木材業者さんは、大正区の小林町にたくさん居られたそうなのですが、約40年ぐらい前、大阪市の区画整理によって、この平林にその大半が移ってきたという風に聞いています。それから、高度成長期にかけて、たくさんの丸太が海外から入ってきました。20年から15年前ぐらいまでは、たくさんの丸太が貯木場に浮いていたのですが、今はかなり丸太の数が減ってきて、貯木場が空いているという状態になっています。昔は丸太のまま海外から輸入していましたが、最近ではアメリカ、カナダ、マレーシア、インドネシアなどの現地で製材し、柱や板の状態にして、日本に持ってくるようになっていますので、丸太を浸けておく貯木場が必要なくなってしまいました」

Q.平林フォーラムができたのは、いつ頃、どのようなことがきっかけだったのでしょうか?
「元々、この地域にはベテランの経営者の方が随分いらっしゃいました。そういう方たちがずっと商売をされてきたのですが、一方で衰退する産業に対して活性化のアイデアがなかなか出ませんでした。またベテランの経営者の方たちは、成功体験をお持ちですから、なかなか変化というものを好まれなかったのではないかと思います。我々がそういう中でこのまま衰退していくと、自分たちの子供たちに『この地域で仕事をやれ』、『会社を継いでくれ』というようなことが言えなくなります。またこの町はこれからいい町になるのだろうかという疑問の声が若手から上がってきました。そこで若手が次々といろんな事を考え、発想して、この町を活性化していきたいということで、年令制限を50歳までにした『平林フォーラム』を平成15年の6月に発足しました。最初は、5名から始めたのですが、現在は21名で活動しています」

Q.具体的には、どのような活動をされてきたのでしょうか?
「最初にした活動は、エコドライブの推進です。この地域はトラックが大変多いので、アイドリングストップや惰性走行をするよう呼びかけました。省エネをして、排ガスを少しでも少なくして、空気を綺麗にしようという事から始めました。それ以外には、掃除をしたり、この町にもっと花を増やそうと、プランターの講習会をしました。またこの地域を通る人たちが、『なんかこの街、ちょっと変わってきたな』という風に感じてもらえるように、クリスマスの時期には、イルミネーションを飾って町を綺麗にしました。次に平成15年、この地域で『世界水フォーラム』が開催された時に、水に浮かぶ家ということで、『フローティングハウス』というものが建築されました。我々は、このフローティングハウスを是非活用させて欲しいとフローティングハウスのオーナーに申し出たところ、快く貸していただきました。そこで2ヶ月から3ヶ月に1度、定期的にサロンコンサートや、地域の人を対象にしたバーベキュー大会などをしています」

Q.「平林祭り」というお祭りを企画したそうですが、どのようなお祭りなのでしょうか?
「最近では、子供さんがケガをしたら危ないという理由で、のこぎりで木を切る機会が少なくなっていると思います。そういう子供さんたちに木に触れてもらう機会をつくることで、木材の活性化と同時に地域の活性化をしようという狙いを持ったお祭りです。大阪市がテニスコートとして使っていた700坪ほどの土地をお借りして、チェーンソーアートの実演の製作や参加型の丸太切り競争、親子で工作ができるような教室など、ステージ、クイズ、イベント、販売と盛りだくさんのイベントです


Q.最後に林田さんにとって、大阪の良さとは、どういうところでしょうか?
「大阪が元気でないと、日本は元気にならないのではないでしょうか。昔から大阪は町人文化という風に言われていますが、民間が起こす風、そういうもので大阪を変え、その大阪が変わることによって、日本全体がまた元気になってもらいたいと思います


今日は、どうもありがとうございました。


★5/22に開催された「平林まつり」の事後報告(林田さんより)
約3000名もの来場者が朝から夕方まで祭りを堪能し、木工教室や丸太切り体験、原始火おこし体験など、思う存分木にふれていただくことができました。早くも来年の第2回平林祭りの開催要望の声が殺到しています。平林の木材業者の顔は祭り以降自信に満ちあふれ、とにかくがんばっていこうという空気が充満しています。
活性化とは建物をたてることでもなく、おしゃれな店ができることでもない、活性化とはそこにいる人達の意識を変革させることなんだと改めて感じています。



出演者写真 平林フォーラム
副会長
林田さん

大きな池のような貯木場

取材写真
フローティングハウスで定期的に
開催されるサロンコンサート

取材写真
木材を用いた楽しみ盛りだくさんの
イベントです

とってもパワーのあるお話を
お伺いすることができました!
平林フォーラム
住所 大阪市住之江区平林南1−1−46 平林ビル
電話番号 06-6685-6907
FAX 06-6686-5724
HP http://team3rd.sakura.ne.jp/temporary/hirabayashi/

地図

  ●藤原さん感想
「身近な事から」と、コツコツ活動をされているご様子。自分たちの街なんだからこそ、良くしていきたい!子供たちの世代に誇りを持って譲りたい!その為にももっとこうしたら良いんじゃないか?ああすれば良いのでは??と、どんどんアイデアだけは出るのですが……と少しハニカミながら語って下さった林田さんでしたが「アイデアだけ」だなんて謙遜です☆実際にユニークな発想で色んな事を実現され、今ではあまり使われなくなった貯木場が、どんどん生まれ変わってきているのですから。
そのうち、あっと驚くような貯木場の利用の仕方が、期待できそうですねっ(^O^)/



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