ホームページでは、大阪が大好きな私、藤原宏美がNPO法人やNGOなどの団体をご紹介していきます。今回は、大阪にLRTを導入しようという活動に取り組まれております「大阪にLRTを走らせる会」世話人 佐々木和晴(ささき かずはる)さんにお話をお伺いします。
Q.「大阪にLRTを走らせる会」の発足の経緯を教えていただけますでしょうか?
「車椅子を利用している方にとっては、街はバリアだらけだと実感しております。もともと大阪でバリアフリーを広めるグループ活動をしておりました。もっと利用しやすい設備にして欲しいと大阪市交通局や阪堺電車などに呼びかけていたことが発展しまして、本格的にLRT導入を呼びかけようということになり「大阪にLRTを走らせる会」を1998年に発足させました。現在、メンバーは50名になっております」
Q.LRTとは、どういったものなのでしょうか? 「これは英語の『ライト・レール・トランジット』の頭文字を取ったものです。直訳すると、軽いレールによる輸送という意味になりまして、よく路面電車と混同されるのですが、単純にイコールとは言えません。分かりやすく言えば超低床路面電車です。従来路面電車の欠点であった高い床を解消するため特殊なモーターなどを採用して、騒音が少なく、静かで速い、低床式で乗り降りがしやすいといった特徴があります。お年寄りや車椅子を利用されている方などにも抵抗なしに乗り降りができます。日本にLRTは、熊本、広島、岡山にありますが、我々が推奨しているのは、特に広島で走っている客室床面と停留所床が同じ高さの超低床路面電車「グリーンムーバー」です。LRTの利点は、排ガスが全く出ません。また電車を走らすための経費は、地下鉄などでは1mつくるために何億とかかりますが、路面電車では10分の1になります。LRTはクリーンで経済的で人に優しい電車です」
Q.「大阪にLRTを走らせる会」は、どうのような活動をされているのでしょうか? 「阪堺電車において超低床路面電車を導入してもらいたいという働きかけをしております。1999年に阪堺電車と話し合いの場を持ちました。また阪堺電車への支援活動もしております。例えば阪堺電車を利用して会員や一般の方が一緒に浜寺公園で花見をするイベントを開催しました。現在、阪堺電車の活性化のために沿線マップを製作しております。またLRTの研究会やセミナーを開催しております。毎年6月に会合を行いまして、福祉や交通の専門家を招いて交通やバリアフリーをテーマに講演会を開催しております。これらの活動内容は1998年から3ヶ月に1回発行しております「大阪LRT通信」という機関誌にまとめて報告させていただいております」
Q.これから日本でLRTを導入する予定がある地域は、どの辺りになるのでしょうか? 「現在分かっているところでは、富山の高岡です。その他には、大阪府の堺市もLRTを導入する予定があります。堺市は東西にLRTを走らせたいという考えがあるようです」
Q.では最後に佐々木さんにとって大阪はこんなところがいいという点を教えてください
「もうだいぶ前になりますが、東京へ行ったことがあります。買い物をした時に『なんぼか安くならんかな』と言いましたら、けんもほろろ、『なりません』と言われました。大阪なら挨拶代わりに『なんぼか安くならへん?』と言うと『堪忍しとくなはれ』や『勉強しまっせ』という感じで返ってきます。大阪は庶民的で気さくな感じがします。そういうところが大阪のええところだと思います」
ハンディを抱えていらっしゃる方の視点でLRTと言う超低床路面電車の導入を考えていらっしゃいます。今、車が反乱した社会の中でLRTと車を町の中でどう融合させていくかということをみんなで考えなければいけないと思います。
|
|
|
大阪にLRTを走らせる会
世話人
佐々木さん |
|
LRT導入のために
阪堺電車や大阪市に提出した提言書 |
|
活動内容やLRT調査報告を掲載した
「大阪LRT通信」 |
|
総会の様子 |
|
LRTを分かりやすく
説明していただきました |
|