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ホームページでは、生粋の大阪人、ラジオ大阪アナウンサー松本恵治が、毎回、大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域をご紹介します。
2006年2月18日(土)放送

  『手話サークルみやこじま』

今回は、『手話サークルみやこじま』の活動をご紹介します。ひと口に手話と言っても、全国どこでもまったく同じというわけではないのです。東京弁や大阪弁があるように、手話にもそういったものがあります。その辺りのお話も含めて事務局長の志村三和子(しむら みわこ)さんにお話を伺います。



松本:『手話サークルみやこじま』ができた経緯をお聞かせください。

志村さん(以下、志村・敬称略):昭和57年に都島区が手話講習会を始め、それを受講した人たちの集まりからできました。

松本:志村さんも講習会に参加されて、これからもっと手話をやっていこうと思われたのですか?

志村:以前住んでいたところでも講習を受けていたのですが、都島区に引っ越して来てから、また新たに講習を受け始めました。それ以来続けています。

松本:手話を習おうと思われた、きっかけは何ですか?

志村:実は私は、人と話すことが嫌いでした。声に出して話す、しゃべりが苦手で、手話なら手だけでいいかなあと思って始めたのがきっかけです。

松本:手話の難しいところをお教えください。

志村:手話は、手だけではなく、顔、体、表情、表現がすごく必要になります。ですから、無表情で手話をしていてもまったく分かりません。そういう点では、「しゃべりが苦手でも、声で出して話している方が楽」というのが本音です(笑)。

松本:現在、手話講習は、どのくらいのペースでやっているのですか?

志村:現在は、週に1回、夜に実施しています。それから土曜日に1回しています。

松本:ある一定期間で何回か学ぶのですね。

志村:講習会は入門・基礎というものがありまして、4月から1年間通して入門で20回ぐらい、基礎で20回ぐらい1年間40回ぐらいの講習を受けます。

松本:講習を受けられた方に、手話サークルへの入会を誘われるのですか?

志村:「サークルはこういう活動をしておりますよ、入りませんか?」というお誘いはします。

松本:当時、志村さんもそういう誘いを受けたわけですね?

志村:はい。私たちの時は6ヶ月でしたので、6ヶ月終わってちょっと興味も出てきたので入りました。それが今に続いております。

松本:長く続くだけの魅力が手話にはあるのでしょうね。

志村:下手でも聴覚障害者の方とコミュニケーションができるのが、すごく楽しいというところでしょうか。

松本:楽しい面もあれば、いろいろと気を配らなければいけない面もあるのではないですか?

志村:気を配るというのは、ある種、差別になる場合もあるので、対等に接します。聴覚障害者の方と一緒にいる時に、健聴者の友だちに会ったりすると、つい手話を使わず「こんにちは」と口だけで言ってしまいます。そうすると、聴覚障害者の方が取り残されたような気持ちになるので、そうした場合には後で「手を使ってね」と注意を受けることもあります。

松本:何を言っているかわからないから、一瞬、仲間外れにされたような気になるわけですね。

志村:そういう心遣いは必要ですね。私も、いまだにそれができなくて、いつも注意されます。

松本:そう考えると手話を通じて、聴覚障害者のみなさんの生活とか気持ちを理解することが、大切になってきますね。しかし、なかなかどう対応してあげればいいのか、分からなかったりします。

志村:全く手話は分からなくても、三つの方法があります。一つは、“口話(こうわ)”。口を大きく開けて、声を出さなくてもいいからはっきりと話してあげれば、読み取っていただけます。二つめが、“筆談”。三つめが、“空書(くうしょ)”です。空書き(そらがき)をするわけです。鉛筆もメモ用紙も持ってない時は、空書、空書きをしてあげれば、分かります。これだけでも覚えていただければ、電車の中でもバスの中でも、あの人困ったような顔をしているなと気づいた時に、ちょっと肩をたたいてあげて、「どうしたんですか?」と、口をはっきり開けて話してあげたら、喜ばれると思います。

松本:手話にも方言のようなものがあると伺っていますが。

志村:大阪と兵庫とは、同じ言葉であっても手話が違ったり、大阪と京都の手話でも違うというのは、よく聞きます。

松本:大阪の手話の特徴をお教えください。

志村:私見ですが、手話の表現が柔らかく、人間的な親しみがあるように思います。しゃべり言葉でも東京の言葉は冷たく、きつく聞こえますよね。でも大阪弁は、柔らかくて、えげつない所もありますが、なんかやんわりと親しみのある言葉ですよね。だから、それが手話にも表れているのではないでしょうか。

松本:東京と大阪の言葉の違いが、そのまま手話にも出ているということですね。私たちが大阪弁、東京弁に感じているものを、手話でもそのまま表現しているというのは、驚きです。今日、お話を伺っていても、ふわっとした感じで、そうした柔らかなコミュニケーションを大事にしていこうというお人柄も伝わってまいりました。これからも頑張って続けていただきたいと思います。

志村:ありがとうございます。



お問い合わせ/

都島区民センター(都島区コミュニティ協会)
TEL:06-6352-6100



出演者写真 事務局長 
志村 三和子さん


街頭にて手話を交えて
演説を行いました

「都島区民まつり」に、
みんなで参加

手話で、ステージの進行を
フォローしました(都島区民まつり)


手話と歌で、ステージを明るく
させました(都島区民まつり)

お花見にて、手話を交えながら
話をしました



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