トップページindex出演者プロフィール
大阪市コミュニティ協会リンク
大阪の元気!
ロゴ トップページへ

ホームページでは、生粋の大阪人、ラジオ大阪アナウンサー松本恵治が、毎回、大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域をご紹介します。
2005年8月13日(土)放送

  「福祉の管弦楽団 まごころ」

今回は、都島区を中心に、各地のイベントや様々な施設などで、障害のある方と健常者が一緒になって演奏活動をされているという、「福祉の管弦楽団 まごころ」団長の仲川一昭(なかがわかずあき)さんにお話をお伺いします。

Q,福祉の管弦楽団「まごころ」はどのような演奏活動をされていますか?
「都島区民ホールを拠点に、大阪市を中心としたいろんな公共施設などで、福祉イベントの協力をしたり、老人ホームの慰問や小学校に招かれて演奏をしたり、障害がある人に合わせた演奏などの活動をしております」

Q,障害のある人にあわせた演奏とは、具体的にはどういうことをされるんですか?
「例えば、最近、プロのオーケストラがいろんな知的なハンディを抱えた方の前で演奏したり、いわゆる障害を持っている方の前で演奏する機会が増えてきたんですけど、障害を持った方の場合だと、すごく楽しい演奏であったり、リズミカルな演奏であったりすると、ご本人は嬉しいので、いろんな声を上げたり、場合によっては走りまわったり、飛び跳ねたりするんです。そうするとどうしても他のお客様に迷惑になり、気兼ねでなかなかゆっくり楽しめません。私たちの場合は、喜んでくれているなら、大いに大きな声をあげて飛び跳ねて、気兼ねなく楽しんでくださいというスタンスなんです」

むしろ歓迎する方ですね。
「そうです。それと耳の不自由な方への音楽をどう関わっていけばいいかというのが、私の大きなテーマなんです。過去に大きな催しに招かれまして、ほとんどが障害を持った方たちがお客様だったんですけど、一部が講演だったんです。で、二部が私たちの演奏だったのですが、公演が終わった段階で、ちょっと休憩タイムがありまして、そうするとかなりの方がザーッと席立って、帰って行かれるんです。それで「えっ?」と思いながら見ていたら、一生懸命手話で話しながら、立ち去られるんです。で、「あーこれはいけない。何か音楽で耳の不自由な方に関われないか」と思い、今まで何回か「人工内耳友の会」さんから招かれて、耳の聞こえてなかった方のためのコンサートというのをやっています。人工内耳というのは、機械の部品を頭の中に埋め込んだりされて、今まで全然聞こえなかった方が会話の音を取り戻される装置なんです。今は保険も適用になったそうなので、今まで聞こえなかった世界から音のある世界に戻ってくる方、もしくは初めて音の世界に入られる方が増えてきているんですね」

Q,なるほど。いろんな障害のある方に対して音楽を楽しんでもらおうということなんですが、実際にどういう曲をされてるんですか?
「あまりマニアックな曲はせず、テレビのコマーシャルなどで知られているメジャーなクラシックの曲ですね。あとは生演奏の“出前”。オーダーメイドの生演奏の出前をモットーにしてますので、招いていただいた方が「こんなん聴きたい」と言われるものを演奏するんです。生演奏の出前は、最近結構多いんですけど、うちの場合はオーダーメイドですからアニメでも歌謡曲でもなんでもありなんですよ」

Q,現在の「まごころ」の会員数や活動場所について教えて下さい。
「拠点は都島区の区民ホールで、会員数は、障害者と健常者合わせて60人ぐらいです。おおむね大体の楽器は揃ってますので、一応フルオーケストラという感じです。月2回ぐらいの定例会をやっておりまして、この定例会もボランティア活動と位置付けています。「まごころ」には音楽全般を取り仕切る「音楽部」といろんな障害についてや福祉のことを取り仕切る「福祉部」というのがあります。音楽と福祉、その両輪で成り立っているわけなんです」

Q,「まごころ」は設立されて、何年ぐらいになるんですか?
「1991年の春です。もう14年くらいになりますね」

最近も「まごころ」のコンサートがあったそうですね。
「8月7日に、都島区の区民ホールで「夏休み子ども企画」というイベントをしました。これは毎年させていただいているんですけど、感動的なコンサートができました。主に障害を持ったお子さんたちには、招待などの呼びかけはしてたんですが、本当にたくさんの障害を持ったお子さんに来ていただいけました。まずは最初にバーン!と演奏して、オーケストラというのはこういうものですよという迫力を感じてもらい、それから「楽器体験」をやりました。これは例えば目の不自由な方に楽器に触っていただいて、好きな楽器のところへいって実際に鳴らしてもらいます。ドラム系がすごい人気がありまして、行列ができてしまうほどなんですけど、その時に例えば車椅子で手足の不自由なお子さんが並ばれたら、健常のお子さんが・・・。子どもは障害に対する垣根がないですから、いきなり見ず知らずの子が「あっ、僕それ持たせてあげるわ」とか「手が動きにくいの?一緒に叩こうか」とか、すぐにうち解けてくれるんです。その辺が逆にある意味狙いというか、自然に子どもの目でバリアのないものができたらいいなということを思っています」

ありがとうございました。


出演者写真 団長
仲川一昭さん

写真
「ちびっ子手話コーラス」みんな手(リズム)をあわせてますね!

写真
「ウトラセブン」指揮演奏中。うーんお母さん方が喜んでいます

写真
「夏休み子ども企画」演奏風景

写真
楽器体験コーナーです

お問い合わせ
E-mail:MAGOKORO@cat.zero.ad.jp

*障害をお持ちの方はこちらにお問い合わせ下さい
障害者福祉作業センター『たけのこ』
http://www.npo-yui.com/takenoko/
TEL 06-6372-8074 担当・仲川
(木・日祝祭日を除く10時〜17時)

ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION