今回は、西成区で一年を通してご年配の方を中心に早朝の太極拳などに励んでおられる「NJB太極拳の会」の中井嘉子（なかいよしこ）さんにお話をお伺いします。

Q,「NJB太極拳の会」会員は今、何名ぐらいおられるのですか？
「全員で100名くらいですが、毎朝公園に来られる方は、40人足らずです。年齢は44歳から83歳までの方がいらっしゃいます」

Q,幅広いですね。朝の太極拳では、どのようなことをされるんですか？
「6時40分から始まりまして、まず気功をして、太極拳は最後にします。高齢化社会のなかで、様々なことが問題になっていますが、これからは、病気を予防するということが大切です。それには気功が一番ではないかと思っています。歳を重ねますと、まず体の動きが鈍くなります。気功は誰にでも無理なく実行できるという利点があります。だからまず気功をしているんですね」

Q,中井さんご自身も体調の方が良くなってきたんじゃないですか？
「そうですね。もう80歳近いですけど、おかげさまで毎朝皆さんと一緒に頑張っています。本当に感謝、感謝ですね。良いということは分かっていても、一人ではなかなかできません。だけど、皆さんが集まって一緒に出来るということは、本当にありがたいことと思っています」

Q,どういうきっかけで始められたんですか？
「はじめは主人とラジオ体操をしていたのですが、ラジオ体操がすんでから、太極拳をしませんか？という声をかけて、少しずつみんなで太極拳をするようになったんですね」

Q,道具なども使われるそうですね
「そうですね。太極棒という棒を使ってみたり、自転車のタイヤチューブを足の付け根に結んで、骨盤回しというようなこともします。東南の方向を向いて骨盤回しをしていますと、非常に雄大な気分になり、すがすがしい気持ちになりますよ」

他にも皆さんで、いろんなことをされているそうですね。
「剣（つるぎ）を使ったものがあります。32式剣といいます。そして梅花扇（ばいかせん）といって、扇子を持って、舞うような感じでする方法もあります。これはとても優雅です。だから覚えて御祝の席でやると、とても喜ばれますよ」

Q,なるほど。それでは、お住まいの西成区のご自慢をしていただけますか？
「西成区は住めば本当に住みやすい、とても良いところです。物価は安いし、本当にこんなに住みやすいところはないと思っています」

最後にメッセージがありましたら、よろしくお願いします｡
「年をとるとちょっと足をひねっただけで、靱帯を切ったり、つまづいただけで骨折につながったりしますね。でも筋力は高齢になってからでも鍛えることによって、向上しますし、筋肉の衰えは筋力トレーニングでカバーできます。どうぞ皆さん80になっていても、この筋力トレーニングをなさるようにお薦めしたいと思います。私はこれからもずっと続けていきたいと思っています」

「ＮＪＢ太極拳の会」の入会資格や細かい規則などは、特にありません。どなたでも気軽に参加できます。太極拳は毎朝、西成区松１丁目の松通東（まつどおりひがし）公園で行われています。自由に参加ができますが、音楽テープとデッキの電池代として、3ヶ月に1000円だけ頂いています、とのことです。また中井さんは、西成区民センターなどで太極拳教室の講師をされているほか、初心者から経験者まで色んなレベルの人が参加できる太極拳教室も個人的に開催しておられます。詳しくは、西成区コミュニティ協会までお問い合わせください。