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女人舞楽 原笙会
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かつて大阪が日本の首都だったことを、意外に大阪人は知らない。それをもっと知ってもらおうと、今でいう皇居があった難波宮史跡公園とその周辺で、2007年からNPO法人OSAKAゆめネットが始めた「難波宮フェスタ」。4回目の今年は、メイン会場を大阪歴史博物館とNHK大阪放送局1階アトリウムに移し、7月28日(水)、「なにわの日」に行われました。7月28日は「なにわ」と読めるのに加え、
難波宮を発掘した山根徳太郎博士の命日にもあたるそうです。なお、難波宮史跡公園を舞台にしたイベントとしては、11月28日に「ふれあいクリーン大作戦」を開催。清掃活動をした後にワークショップやステージで交流を図るそうです。
この日は、午前中に大阪歴史博物館で難波宮に関する二つの公演が行われたあと、午後からアトリウムでステージやワークショップが繰り広げられました。オープニングの挨拶に続いてステージを飾ったのが、「女人舞楽 原笙(はらしょう)会」による演奏と舞い。舞楽とは雅楽の一種で、日本で馴染みのある宮中に伝わる雅楽に対し、中国や朝鮮半島、ベトナムなどで行われている雅楽。それに舞いもつけられています。長く男性の芸能とされていましたが、原笙会は本来の女性による舞いを復活させました。→演奏を動画で楽しむ場合はここをクリック
この後、「ピピッとおおさか大発見!」に登場した「アルハープ」、フォークソングの「音太小屋(ねたごや)」、子どもダンスサークル「たまこげクラブ」などがステージをにぎわしてくれました。
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「なにわのみやこちゃん」と
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ところで、NPO法人OSAKAゆめネットとはどういう団体なのでしょう。 所長の濱田容子さんに出来た経緯などを伺いました。それによると、歴史や音楽など色々な分野で活動していた大阪の五つの市民団体と個人、計70人が参加し、大阪のまちづくりをしていこうと2006年4月に出来たNPO。今は七団体、計80人が参加しているそうです。日頃は、放課後授業で子供たちを相手にワークショップを開催。縄文時代の遺跡から見つかった5センチぐらいの組みひもを解明し、それを模してミサンガを作ったり、弥生時代の織りでコースターを作ったりといった活動をしているほか、大阪歴史博物館や大阪文化財研究所の学芸員を講師に招いての歴史セミナー、大阪での歴史ウオーク、映画学習会、国際交流会などをしています。
年に一度のビッグイベントがこの難波宮フェスタですが、今年の目玉の一つが、ゆるきゃら「なにわのみやこちゃん」の登場でした。これは昨年、公募した中から選ばれたもので、髪形や衣装も難波宮時代の宮中でのスタイルに従っているそうです。なにわのみやこちゃん、会場に登場するやいなや大勢に取り囲まれて人気者に。早くも難波宮の広報大使として活躍していました。なお、着ぐるみは、番組でもおなじみ「A-yan!! 関西をアートで盛り上げるNPO」の皆さんが超格安で作ってくれたそうです。
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本物の土器を手に取る子供たち
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ワークショップものぞきました。まずは、遺跡発掘をしている大阪文化財研究所による「ドキドキ土器クイズ」。市内で見つかった本物の土器を持ってきて、参加者に手に取ってもらっています。時代に3000年の幅があるそうで、さわった感触でどの時代のものかを当ててもらうというクイズ。土の硬さや砂に混ざり具合など、時代により土器には違いがあり、机の上に表示してある写真を見ながらどの時代の土器かを推定していきます。
縄文土器は砂が多くてざらざらしていて、手に取った時にも粉がつくような感じがする。一方、弥生土器はくしによる模様が描かれている。そんな説明を聞きながら、藤原宏美も土器に触れて楽しみました。
難波宮で発見された土器もあり、それらは飛鳥時代と奈良時代の二つの時代にまたがっているとのこと。というのも、難波宮は違う時代に、2度、都が造られたからです。ご飯を食べる土器、水をくむ土器など、宮中で使われた生活に密着したものが、これまでにたくさん発掘されているそうです。
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糸車を回して糸をつむぐ藤原
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次に参加したワークショップは、スロークローズによる「糸つむぎ」。収穫したばかりの綿(わた)から、種くりをし、弓打ちにをして繊維をほぐし、糸車を使ってつむぐまでを体験することができます。用意された綿は2種類。アメリカ綿と和綿です。手に取ると分かるのですが、アメリカ綿は繊維が長くて細く、縮れが少ないので、シュッとした感じで柔らかい。それに比べて和綿は、しっかりしている感じ。繊維が短くて少し太く、繊維の中の空洞が大きいためだそうです。和綿は保温性と通気性に優れていて、高温多湿の日本には向いているとのこと。手触り、肌触りはアメリカ綿の方がいいのですが、日本で使うなら和綿が向いているという土地柄による違いの説明に、納得の藤原でした。
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70人以上が参加した「歴史絵巻を作ろう!」 |
最後はA-yan!! 関西をアートで盛り上げるNPOの「歴史絵巻を作ろう!」というワークショップ。 クレヨン作家の 「のんち」さんの指導のもと、70人以上の子供達が参加して、つなげると30メートルもの長さにもなる歴史絵巻を描いています。これに先立ち、大阪歴史博物館の展示を歴史の先生による話を聞きながら見学していて、その興奮がさめやらぬうち、みんなに描いてもらおうというものです。難波宮の歴史絵巻を作っていますが、どちらかというと見て楽しかったというものを描く絵日記に近いのかも、とのんちさん。
ただ、全員が黄色のクレヨンで描き始めたのを不思議に思った藤原。尋ねると、鉛筆での下書きはせっかくよく描けていても消して書き直されることが多いため、あえて最初からクレヨンで下書きしてもらっているとのこと。
黄色なら他の色を上塗りして書き直すことが可能というわけです。見本の絵はあるものの、子供達がどんな絵巻を作るか、どきどきしながら見守っているのんちさんでした。
完成した作品は、8月6日(金)〜16日(月)までNHK大阪放送局1階アトリウムで展示されます。 |
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