ボードゲームとは、文字通りボードを使うゲームだけではなく、人同士が対面し、表情を見、会話をしながら遊ぶゲーム全般を差します。NPO法人世界のボードゲームを広める会ゆうもあは、日本でまだあまり知られていない世界のボードゲームを広める活動をしていますが、決してゲームマニアの集まりではなく、大人から子供まで気軽に参加できる組織になっています。関西で3カ所、四国と東京で各1カ所、ゲーム会を開催しているのをはじめ、各地に出向いて出張イベントを行うなどの活動をしています。活動内容は2006年7月15日の放送でもご紹介しました。 |
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最近は、大人も子供も顔を付き合わせて一緒に遊ぶ機会が少なくなったという富本さん。デジタルゲームも大好きという富本さんですが、相手の顔を見つつ会話を交わしながら遊べることができることを提示できるのがボードゲームでしょうと言います。特に大阪人はノリがよく、ボードゲームに向いているとのこと。同じことを東京でしても、ここまでノリはよくないとも。 |
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いよいよ藤原宏美もボードゲーム体験。富本さんが選んでくれたのは、初めての人が入りやすい「子やぎのかくれんぼ」というゲームでした。2〜4人向けのゲームだったので、会場に来ている子供たち3人にも加わってもらい、富本さんにルールを教えられながら始めることにしました。しかし、富本さんはルールの説明なしにいきなりゲームを開始。これはグリム童話「狼と七匹の子山羊」を元に作られたゲームで、今回は7匹ではなく30匹の小さな木彫りの小ヤギがいるので、それをまず六つの隠れ場所に5匹ずつ入れるようにと指示しました。隠れ場所は色違いで、タンス、ベッド、ストーブ、風呂、洗面所、テーブルとあり、それぞれの絵が描かれたふたのようなものの下に子ヤギを隠します。 これで準備が整いました。各面に色が着けられたサイコロを一人ずつ振っていき、出た色の隠れ場所(例えば赤はストーブ)の下に子ヤギが何匹隠れているかを予想します。それが当たると、その中から子ヤギが1匹もらえます。当然、最初はどれも5匹なのですが、ゲームが進むと数が減ってきて記憶があやふやになり、間違えるようになります。間違えると子ヤギやもらえず、黒いオオカミが来てしまいます。これを繰り返し、最初に手元の子ヤギが7匹になった人が勝ちというわけです。結果は、たくみ君の勝利でした。 |
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富本さんが言うには、「自分は何もルールを説明していない。ただいきなりゲームに入ってこれだけ遊べた」。確かに、遊ぶ前にこまごまとルール説明されると、それだけで嫌になってしまうことがありますが、これなら初心者でもすぐに入っていけます。また、日本のゲームは親子でする場合、親が極端に手抜きをしないかぎり子供に勝たせてあげられないが、世界のボードゲームは対等に戦える点がいいとも富本さんは言います。
半年以上前から毎月参加しているというお母さんは、この日、息子さんとそのお友達と一緒に来場。ボードゲームは説明書を見ながら家でしても盛り上がりにくいが、ここで教えてもらいながらすると本当に楽しい。これまで20種類ぐらいはしたという。魅力は、面白いけどものすごく頭を使い、駆け引きが楽しい点。これはデジタルゲームでは味わえない、とのことでした。 |
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