近年、駅などでバリアフリー化が進んでいて、車いすやベビーカーの利用者、高齢者などが外出しやすくなりました。しかし、せっかくバリアフリー施設が整っていても、案内サインが分かりにくいと利用が進みません。公共交通の案内サインのプロである岡田光生さんは、そうしたことを訴えると自らのビジネスのためにしているのではと色メガネで見られてしまうもどかしさから、2005年に「NPO法人まちの案内推進ネット」をつくって理事長に就任、非営利での活動を始めました。 |
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調査の結果、バリアフリートイレや乗り換えのためのエレベーターを探して迷うのは、高齢者や障害者に付き添いや介助をしている健常者に多いことが判明。そして、事前にウェブサイトや印刷物で情報収集がうまくできる環境を整える必要性が感じられました。 |
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えきペディアで表示されている「らくらくマップ」は、シンプルなデザインにもかかわらず立体的で各階が一目瞭然、エレベーターの位置も大変分かりやすく表示されています。また、マップに加えてバリアフリー施設の写真を市民参加型で掲載しています。トイレやエレベーターの入り口の様子が事前に分かると、出かける人にとっては非常に有利。例えば、地下駅へと降りるエレベーターが民間のビルに併設されている所では、マップ情報だけでは探しにくく、実際の入り口を写真で見ておけば現地でスムースに見つけることができます。ある利用者からは、いつも使っているエレベーターより便利なエレベーターがあることをえきペディアで初めて知った、という声をいただいたそうです。 |
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こうした情報はB6サイズの印刷物にも収められ、大阪の地下鉄全133駅の情報を網羅した「地下鉄バリアフリーマップえきペディア大阪」として840円で販売中。大手書店とアマゾンで入手できます。また、そのダイジェスト版が、大阪市内4カ所の観光案内所で無料配布されています。 ところで、この日、藤原宏美は出張を控えて大きなスーツケースを所持。近くの谷町六丁目駅を利用するにあたって、えきペディアの該当ページを岡田さんにプリントアウトしていただいて使ってみることにしました。 |
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