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南部梅林(南部川村) 白良浜海水浴場
南部梅林(南部川村) 白良浜海水浴場

 人気上昇中の和歌山県日高町のクエ料理。14軒の旅館や民宿で10月から3月にかけて食べられます。代表選手はクエ鍋。絶品です。毎年10月最初の土日には、江戸時代から続く「クエ祭り」もあります。
 南部川(みなべがわ)村が全国に誇る特産品は二つ、南光梅と紀州備長炭です。南部地方で梅づくりが盛んになったのは江戸時代。田辺藩主の安藤帯刀(たてわき)が、やせ地でも育つ梅を植えさせ、植えたところからは年貢を取らないという産業奨励策を行ってからです。一方、梅干しを産業として確立した先駆者は内中源蔵で、明治34年に初めて商品化して世に出しました。人気の南部梅林では、毎年2月、山全体が白いじゅうたんを敷きつめたように南光梅の花が咲き乱れます。

クエ鍋 日高町はクエで町おこし 南部梅林
クエ鍋 日高町はクエで町おこし 南部梅林の梅は観賞用でなくすべて生産用の南光梅

 もう一つの特産品の備長炭は、和歌山県一の生産高。紀州備長炭振興館へ行けば、備長炭のすべてが分かる上、貴重な備長炭を買うこともできます。備長炭は約300年前、田辺市の炭問屋・備中屋長左衛門が江戸に紀州の炭を広めたところ、ウナギのかば焼きがおいしく焼けると評判になり、自分の名前からとって「備長炭」と名付けたのが始まりとのことです。なお、南部川村では村営「鶴の湯温泉」も人気のスポットです。

(紀州備長炭振興館) (紀州備長炭振興館) 備長炭を焼いている窯
紀州備長炭振興館 備長炭にもいろいろな種類がある(紀州備長炭振興館) 備長炭を焼いている窯

 海水浴で人気なのは白浜町。日本有数の海水浴場の白良浜(しららはま)、白浜の名所「円月島」に近い臨海浦、そして内海で波の静かな江津良(えづら)の海水浴場があります。夏の白浜町は、駅や銀行などで働く皆さんがアロハシャツで迎えてくれます。

 熊野枯木灘海岸県立自然公園が美しいすさみ町にある和歌山県農林水産総合技術センター畜産試験場は、公的試験研究機関として初めてイノブタが誕生した所。イノブタの見学も可能です。町では「イノブータン王国」という“ミニ独立国”を作って、道の駅「イノブータンランド・すさみ」で紹介し、楽しく町おこしをしています。


鶴の湯温泉 畜産試験場のイノブ 「イノブータンランド・すさみ」
鶴の湯温泉 川にわいた温泉で鶴が傷ついた羽を癒したという伝説から命名 畜産試験場のイノブタ 道の駅「イノブータンランド・すさみ」では「イノブータン王国」を紹介

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近畿道ものがたり取材アルバム 道でたぐる想い出の糸