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京都府京北町にある周山地区
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 仁和寺は宇多天皇により仁和4年に創建されました。天皇の位を13歳の醍醐天皇に譲って上皇となり、出家してこの仁和寺で30年あまり真言密教の修行をした宇多天皇。仁和寺のある京都市左京区御室の地名は、宇多天皇の僧坊、つまり「室(むろ)」がこの地にあったことに由来します。

「御室御所」とも呼ばれる仁和寺二王門(重要文化財) 周山街道・高雄 苔(こけ)むす高山寺は雰囲気満点
「御室御所」とも呼ばれる仁和寺二王門(重要文化財) 周山街道・高雄 苔(こけ)むす高山寺は雰囲気満点

 室生寺の少し西から国道162号を北上すると、高雄(高尾)の神護寺、槇尾(まきのお)の西明寺、そして栂尾(とがのお)の高山寺(こうざんじ)と、有名寺院が続く「周山街道」の魅力が堪能できます。とくに、高山寺は世界文化遺産にも登録されている名刹で、奈良時代に開創。鎌倉時代には弘法大師や道元禅師と並ぶ「三大清人」といわれる明恵(みょうえ)上人が、荒れていた寺を華厳宗の根本道場として再興し高山寺としました。ここは「鳥獣人物戯画」が有名。石水院には複製が飾られています。

高山寺の石水院 石水院に展示されている「鳥獣人物戯画(複製)」 石水院からの眺めもすばらしい
高山寺の石水院 石水院に展示されている「鳥獣人物戯画(複製)」 石水院からの眺めもすばらしい

 北山杉の産地となる京都市北区。中川地区の旧道沿いには、清滝川が流れ、製材所がある、川端康成の小説「古都」の舞台となった街が開けています。小野郷にある「北山杉資料館」では、北山杉に関する資料を展示。北山杉は、室町中期に数奇屋造りが発達した時期に生産が始まったと考えられ、当時は女性が2〜3本の北山杉を頭に乗せ、京街道や菩提道を通って売り歩いたようです。

明恵上人の描かれた掛け軸(石水院 川端康成の小説「古都」の舞台となった中川 北山杉資料館
明恵上人の描かれた掛け軸(石水院) 川端康成の小説「古都」の舞台となった中川 北山杉資料館

 京都府京北町の周山にある山国郷の山國神社は、平安京の大内裏造営の木材がここで調達されることになった際、宮中の木工寮修理職によって建てられたといわれています。また、同じ京北町には禅寺の常照皇寺があります。北朝最初の天皇の光厳天皇は、北朝消滅後に吉野に幽閉されて出家。5年後に京に戻ってからも層として生きる道を選び、光厳法皇となってここを修行場としました。この寺にある「九重桜」は国の天然記念物。後水尾天皇がその美しさに何度も車を返したことから、「御車(みくるま)返しの桜」と呼ばれています。

山國神社 常照皇寺 「勅使門」
山國神社は木を切り出すに際し山の神を鎮めるために建てられたのかも 一見ひっそりとした雰囲気の常照皇寺は格調高くもある 天皇の勅使を迎える時だけに開かれる「勅使門」

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近畿道ものがたり取材アルバム 道でたぐる想い出の糸