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信楽町の巨大なタヌキ
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 大津市坂本にある日吉大社は、全国に3800以上ある日吉神社の総本宮。京阪坂本駅前に家一軒ほどの日吉大社の敷地があり、「日吉神社御茶園」の碑が建っています。平安時代、延暦寺を開いた最澄が、中国から出身地であるこの地にお茶を持ちかえったという記録があり、坂本は日本茶発祥の地といわれています。毎年八十八夜前後には、神職と巫女(みこ)がおはらいをし、一番茶を摘んで抹茶にして神様にお茶を献じます。
 信楽町上朝宮には、日本五大銘茶の一つ「朝宮茶」の茶畑が広がります。日吉大社と同時期、仙禅寺の近くに植えられたのが朝宮茶の始まりで、室町時代に信楽焼が茶つぼや茶器類を焼いたころから生産量が伸びました。

日本茶発祥の地といわれる日吉茶園 日吉茶園 朝宮茶の茶畑 朝宮茶。写真右下の湯冷ましで60〜70度にしたお湯で入れる
日本茶発祥の地といわれる日吉茶園 日吉茶園 朝宮茶の茶畑 朝宮茶  写真右下の湯冷ましで60〜70度にしたお湯で入れる

 信楽焼は、備前、丹波、越前、瀬戸、常滑と並ぶ日本六古窯の一つ。信楽の美しい丘陵地帯には「滋賀県立陶芸の森」があり、世界の若手陶芸家が滞在しつつ創作する「創作研修館」や陶芸専門美術館の「陶芸館」などから構成されています。信楽焼は13世紀末ごろに雑器の窯として始まり、室町・桃山時代には茶人により歴史の表舞台に立ちました。一方、タヌキの焼き物が有名になったのは昭和に入ってからで、かさ、徳利、通い帳という酒買い小僧の姿のおもしろさが受けたことや、信楽の土が大きな焼き物に適していたことがその要因とのこと。昭和26年の昭和天皇信楽行幸の際には、火鉢のアーチと日の丸を持ったタヌキで花道を作って歓迎しました。

滋賀県立陶芸の森 陶芸館 いろんな表情のタヌキ
滋賀県立陶芸の森 陶芸館 いろんな表情のタヌキ

 甲賀町の「甲賀の里 忍術村」には、忍者博物館やからくり屋敷、忍者体験ができる施設などがあります。一般に忍者は黒装束とのイメージがありますが、そんな姿でいたら忍者であることが分かってしまうため、実際はごく普通の格好をしていました。手裏剣も持ち歩かず、はしなど何でも投げられる訓練をしていたようです。

「甲賀の里 忍術村」での忍者体験 手裏剣道場 「忍者の里 忍術村」のあちこちに仕掛けがある
「甲賀の里 忍術村」での忍者体験 手裏剣道場 「忍者の里 忍術村」のあちこちに仕掛けがある

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近畿道ものがたり取材アルバム 道でたぐる想い出の糸