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丹波焼の登り窯(篠山市今田町)
丹波焼の登り窯(篠山市今田町)
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窯元が並ぶ立杭地区 丹波焼 丹波焼 「陶の郷」
立杭地区の窯元 丹波焼は素朴な色合いが人気 高級品からお手頃価格のものまでいろいろあり 「陶の郷」の陶器売場

 篠山市今田町は、丹波焼(立杭焼)の産地として有名です。丹波焼は、信楽焼、備前焼、瀬戸焼、常滑焼、備前焼と並ぶ「日本六古窯」の一つで、始まりは平安時代末期から鎌倉時代初めごろ。桃山時代までは穴窯という原始的な窯で焼かれていましたが、江戸時代に朝鮮式の登り窯が取り入れられました。長くて天井が低いため、「ヘビ窯」とも呼ばれ、昔は50〜70mもの長い窯で焼いていました。
 丹波焼の特徴は、ろくろが他とは逆の左まわりであること。そして、土に鉄分が多く、焼き上がると茶色っぽい素朴な味わいが出ることです。登り窯の温度が1300度まで上がるため、薪の灰がうまく溶けて灰かぶりになり、いい色が着くとのこと。素朴で飾り気のない点が人気です。窯元は63あり、焼物の組合が運営管理する「陶の郷(すえのさと)」では、焼物の展示即売や人気の陶芸教室などが行われています。また、毎年10月第3土曜日曜には「陶器まつり」が開かれて、大変な盛況ぶりを見せています。

丹波の味覚 枝豆畑
秋になると篠山の街に丹波の味覚があふれる 黒豆の枝豆畑(篠山市川北地区)

 もうひとつ、丹波篠山で有名なものといえば黒豆。とくに近年は黒豆の枝豆が大ブレークしています。お節料理に欠かせない黒豆が熟成する途中の、青々とした若さやの段階で食べるのが黒豆の枝豆で、昔は販売用ではなく、自家消費や神社の祭礼に使われていましたが、近年は漫画や舞台、イベントなどで取り上げられて大ブームになっています。
 ところで、篠山市を通る国道372号と国道176号は、「デカンショ街道」と名付けられています。デカンショ節は、元歌といわれる篠山地方の「みつ節」に、デッコンショやドッコイショというはやし言葉を入れて一高生(現東大生)たちが寮歌として歌うなかで、「デカルト、カント、ショーペンハウエル」の頭文字から「デカンショ」と歌い始めたというのが由来として有力。今では国道にもこの名が付いているというわけです。

ゆで上った黒豆の枝豆 国道372 号 「こんだ薬師温泉・ぬくもりの里」
黒豆の枝豆は普通の枝豆より大粒 国道372 号「デカンショ街道」 2004年2月に今田町の山中にオープンした「こんだ薬師温泉・ぬくもりの里」 目標の倍近い利用客でにぎわっている

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近畿道ものがたり取材アルバム 道でたぐる想い出の糸